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逆引き成長バイト辞典

Noritake

No.08

一度見たら忘れられない
独特の世界観が魅力

イラストレーター Noritake氏

Noritake(のりたけ)

モノクロドローイングを軸に広告、書籍、雑誌、ファッション、壁画など国内外で多岐に渡り活動中。デザインやディレクション、作家活動も行う。現在、東急電鉄「いい街いい電車プロジェクト」のイメージアートや、資生堂のノンステロイドの顔の肌トラブル治療薬「IHADA<イハダ>」のパッケージ、広告、 TVCMのイラスト全般ほか担当

周りの状況は変わりながらも
細々と絵を描き続けていました。

ーNoritakeさんがイラストレーターになるまでの経歴を教えてください。

子供の頃から絵を描くのが好きで、水木しげるや鳥山明の漫画の模写をしたり、友人の似顔絵を描くのが得意でした。高校卒業後、美大を目指してみたのですが、1浪して2年目の受験も失敗してしまって。でも、上京はしたかったので、水彩画や線画でファッションイラストが勉強できる、新宿にあるセツ・モードセミナーに通いました。卒業してからは、知り合いのツテでマガジンハウスの販売部の電話番のバイトをしながら、20代半ばぐらいまで絵を描いていたんですが、全然売れなくて…。その後、代官山にあったユトレヒトという本屋のアルバイトを5〜6年するうち、次第に絵で食べられるようになってきたので独立して、イラストレーターを本職にしました。

Noritake

イラストレーターを目指していた、
というのはちょっと違いますね。

ーイラストレーターを目指したきっかけは?

上京して絵を描き始めたころは、人の後ろ姿ばかり描いていて、イラストレーターというより、アーティストへの憧れがありました。だから収入になっていなかったけど、ただ表現のようなものをしていたかったから、絵を描き続けていたように思います。でも全然売れなかったし、ユトレヒトに入った時には、個人でやっていた絵の仕事や創作活動は止まっていたんです。そのころは絵で食べていくことは、ほぼ、あきらめていました。ところが、ユトレヒトに入社するとオーナーからイラストを頼まれるようになり、また描き始めたんです。そのうち、それを見てくれた人からイラストの依頼が来るようになったんですね。それが徐々に増えていって、週6で出てたユトレヒトのバイトが最終的に週2になり、収入も逆転したのでイラスト一本にしたんです。イラストレーターという職業を自覚したのはこの頃からだったので、昔からイラストレーターを目指していたかというと、ちょっと違うかも…。

一番は「絵がうまくなった」と実感できる瞬間です。

ー今の仕事をしていて、やりがいを感じる瞬間はどんな時ですか。

淡々と描き続けていると、ぴくん、と跳ねる瞬間があるんです。「あ、上手くなった」って。ひとりで描きながら「んふふふ」って笑っちゃうんですが。それを味わう瞬間、続けてきてよかったなと思いますね。まだ上手くなる、って思えるんです。それから最近は、自分が描いたものがデザイナーの手に渡り、世に出た時の仕上がりに納得できるようになりました。そこにもやりがいは感じます。自分がいいものを描けたから終わりというわけではなくて、デザイナーやクライアントと共有しているレベルが一緒で、ピントがピシっとあったものが世に出ている。「僕、イラストレーターになったんだ」と思えるようになりましたね。

Noritake

江古田の日本大学芸術学部と目と鼻の先にある、Noritakeさんお気に入りのカフェ・ピースには自身の絵が数点飾られている。

仕事で行き詰まったり辛いと思うことは、
あまりないですね。

ー逆に辛いと思う時はありますか。そういう時はどうしていますか。

イラストを描くこと自体を苦痛に感じることは、あまりありません。ただ、昔よりも集中力が上がって、長時間描き続けてしまうことが増えたので疲れが溜まりやすくなったことくらいでしょうか。気をつけて、休憩をとりますが、それでも疲れてしまうので、マッサージや銭湯、映画館などリラックスできる場所に行きます。映画なら『シン・ゴジラ』のような話題作や、ピクサー作品はシネコンで観ます。あとは映像がキレイなもの、シニカルなやりとりのある物語が好きで、単館にもよく行きます。

アイデアがポンと降りてくるのではなく、
ただ考えるだけです。

ー新しいアイデアはどうやって生まれるのでしょうか。

依頼に対し、その結果に向かって、ただ考えていきます。内容をふまえた作画方法とモチーフと構図、ロジックをあてがっていく計算のような作業なんです。ただ、計算通りではつまらないから、ひととおり計算したあとで調整していって、あとから計算を感じさせない、漠然とした状態で仕上がるようにはしています。ただ、どうでもいいものではなくて、筋はある漠然としたイメージ。たとえば、小説のカバーのイラストを描く場合、小説のすべてを1枚の絵で表せるわけではないという前提をもっています。また、絵ですべてを言わない方が、小説を読む甲斐があると思うんです。その小説が魅力的だと感じ取れる、目に留まるイラストを作りたいと思って、やっています。

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