逆引き成長バイト辞典
(著名人インタビュー編)

逆引き成長バイト辞典<br>(著名人インタビュー編)

著名人インタビュー03

石黒浩(ロボット学者)

世界から注目を浴びるロボット学者
  • Share
  • twitter
  • facebook
Profile
1963年滋賀県生まれ。大阪大学教授。ATR石黒浩特別研究所客員所長。ロボット/アンドロイド研究で世界的に知られる工学博士。これまでにヒューマノイドやアンドロイドなど、多数のロボットを開発し話題に。2011年大阪文化賞、2015年文部科学大臣表彰受賞およびシェイク・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム知識賞を受賞。

勉強らしい勉強はほとんどしてこなかったです

幼少時代はどんな子供でしたか?
小学校1・2年生のときは絵ばっかり描いてました。人の話も何にも聞かない子供でしたね。授業中もずっと絵を描いていたし、授業参観でも授業を無視ですよ。さすがに母親は泣いてましたね(笑) 。4年生のときは日記しか書いてなかったですね。その代わり段ボール一箱分くらいは、書きましたけどね。5・6年生のときは学級委員をやったりもしました。遊びには熱心な子でしたが、ほとんど勉強らしい勉強はしてなかったですね。疑問に思った事はその疑問が解消されるまで納得しない。大人に質問し続ける。納得できないことは決して受け入れない。当時からそんな性格でしたね。

「何で?」という問いかけを追求し続けたかったから

研究者という道を選んだ理由は?
大学でコンピューターの勉強をしてみたら、絵を描く感覚と一緒だったんですよね。幼い頃から僕にとって絵は、自分を表現する手段のひとつだったんですけど、コンピューターのこと、さらにその先の人工知能やロボットについて学んでいたら、“絵を描くためのキャンバス”と、“人間を再現するためのロボット”ってそんなに差がないなと思うようになり、今に至っています。研究者になったことで、「人って何?」とか「自分って何?」とか、そういった興味をストレートに追求してきました。子供の頃って色んなことに疑問を持つし、その都度大人に「何で?」って聞くじゃないですか。でも不思議なことに成長するにつれて、ほとんどの人がそれをしなくなる。「そもそも人間はなぜ生きているのか?」「生きることに何の意味があるのか?」僕はその「何で?」という問いかけを、ずっと止めないできただけなんだと思います。

“人間らしいロボット”を
造りたいと単純に思ったから

なぜアンドロイドを造ったのですか?
コンピューターを勉強すると次に人工知能にいくわけで、知能はカラダがないといけないから普通はそこから、ロボットに進むものなんです。さらに究極のロボットを追求すると、当然自分は人間なんで“人間らしいロボット”=アンドロイドにたどり着きました。普通の人はコンピューターやロボットの段階で止まったりもするんだけど、僕はその先に進んだんです。苦手な事やつまらない出来事にぶつかることがあっても、「その先に絶対何かあるはず」と信じて今日まで研究を続けてきました。

ロボットの普及は
どんどん進むと思います

今後ロボットは、私達の生活において身近な存在になっていくのでしょうか?
現在すでに介護施設では、人形とか簡単なロボットが高齢者の話し相手になったりしています。高齢者や認知症の方がテレノイドを抱きかかえて会話をすると、情緒が安定するという研究結果も実際に出ているんです。人間のようにコミュニケーションが取れるロボットが、近い将来どんどん普及していくと思います。
石黒浩さんインタビュー

関連記事