株式会社DDグループ

全国300店舗の求人を取りまとめ 個々の店舗とのマッチングを実現する方法とは

26th Apl, 2023

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この記事でわかること

人材採用の数改善と本社と現場間の採用活動連携

欲しいターゲットに合わせた媒体の選択や求職者に対する対応のスピード感、採用市場の現状を速やかに読み取る情報取得の重要性。

多くの飲食店にとって、アルバイトの採用は店舗責任者の重要な業務であり、恒常的に取り組んでいかなければならない大きな課題でもあります。しかし労働人口の減少などが影響し、採用活動の難易度は年々上がっているため慢性的な人手不足や採用難などの悩みを抱える企業も多いのではないでしょうか。またコロナ前とコロナ後では労働者の「アルバイトに対する意識」に変化が見られるため、時流に合わせた採用活動を行う必要があります。

そこで全国にカフェやレストラン・居酒屋・アミューズメント事業など300を超える店舗を持ち、常に大人数のアルバイト採用を行っている株式会社DDグループ人事総務部シニアスタッフ の大竹智子さんに最近のアルバイト求職者の傾向や変化、採用活動のポイントなどをお聞きしました。

そのほかにもマイナビバイトの活用方法や、本社で求人を統括しても 各店舗が希望する人材を採用するコツなど、マッチングを意識した採用のヒントを伺うことができました。

目次

自宅で応募して、自宅で面接。次に会うのは初出勤時のスピード感

一般的に人材の流動性が高いと言われる飲食業界の採用事情ですが、まずは母数となる応募者を集めるためにどのようなことをされているのかを大竹さんに伺いました。

――どのような採用活動を展開されていますか?

大竹氏「弊社の場合、北は仙台、 南は福岡まで全国に300店舗以上を展開しているため希望する募集人員が非常に多くなります。そこでアルバイト採用活動は、毎月の採用計画を立てて本社 人事部が一括して募集をかけています。

募集の多くは東京や大阪が中心となり、それ以外の都市でも繁華街などは競合他社が多いため採用活動は決して簡単ではありません。同じ都心部でも東京ならオフィス街が中心となる港区は求人数に対して応募が少なく、交通の便が良い新宿・池袋・渋谷などは応募も多い反面、他社の店舗を同時に応募している 方が多いなど競争率が高いですね。」

――特にコロナ後は、状況が大きく変わっているかと思いますが、いかがでしょうか?

大竹氏「コロナを契機に採用を取り巻く環境が大きく変わった実感があります。それだけにマーケットを正しく読み取ることがとても大切だと感じています。

大きな変化はWEB面接の主流化ですね。店舗によっては慣れていないなどの理由から及び腰だったところもありましたが、そこは「採用のため」と説得しています。WEB面接にすることで、コロナ前から顕著であった採用までのスピード短縮といった応募者の要望にも応えることができるようにもなりました。

また履歴書も不要にすることで、応募へのハードルを下げています。最初は抵抗感を示す店舗の方もいた のですが、自分たちが必要なことを知るための質問フォーマットをつくるなどのアドバイスをして、利点をお伝えしたところ徐々に浸透しました。」

――働く側の意識の変化などはありますか?

大竹氏「自宅の近くや地元周辺、電車1本で帰ることができるエリアでの希望が増えていると感じています。

また「その日急に時間ができたから1日だけバイトしたい」など、働き方が本当に多様になりました。おそらく「働きたいとひらめいたら即行動」といった感じなのでしょう。アルバイトは、じっくり考えて決めるものではなくなっています。

それだけに店舗に対しては、週1からでもOKを出すと応募が増える可能性が高いと誘導することはあります。それに「週1で働きたい」と言っても、最初は慣れないしお店の雰囲気も見たいから「週1からスタートして、ゆくゆくは増やしたい」という希望もあれば、色々な仕事を経験するために複数の掛け持ちをしたいから「週1だけ働きたい」など、理由は様々です。そこを店舗に理解してもらい、まずはここで働いていいと思ってもらうことが大切だと感じています。

加えて採用手続きもシステム化して短縮し、書類を書く・判子を押すといった応募者にとって負担となる作業をなくしました。今では応募から面接まで2日間。面接当日には採用の可否を伝えて、その場で手続きを終了させることができるようにしています。 この「スピード感」は、いわゆる若手のZ世代に対しては非常に重要だと思います。」

ほしい人数ではなく足りない人材を調査。アンケートで意識づけ

では求職者の希望を尊重しながら、各店舗の希望する人材を採用するためにはどのような取り組みが必要なのでしょうか。各店舗の状況把握が難しい本社一括採用でもマッチングのズレをなくすコツを伺いました。

株式会社DDグループ:左上(BAGUS)左下(九州熱中屋)右上(ベルサイユの豚)右下(hano-ma)

株式会社DDグループ:左上(BAGUS)左下(九州熱中屋)右上(ベルサイユの豚)右下(chano-ma)

――実際に採用する店舗側へは、本社からどのような対応をしていますか?

大竹氏「店舗の実態の把握や、店舗の希望と応募者の希望のズレをなくすために、まずは細かな要望アンケートの回答を店舗からもらっています。

全体を把握するために「何人足りないのか」を調査。この時、月に60時間働ける人を1人とカウントすることをルール化し、不足している時間帯も含めて要望を吸い上げます。そのように全店で統一することで、不足の分布図ができるんです。このデータはマイナビバイトさんをはじめ各媒体と共有し、それを見て募集広告を計画していきます。

次に、ミスマッチングを減らす工夫としては、店舗に譲歩できる条件を確認しています。例えば月60時間働ける人が1人足りない場合、複数人数で60時間でも大丈夫か。エリア的に若手は難しいので別の世代でも大丈夫か。ミドル層でもできる仕事はあるかなど。譲歩できる条件を記載してもらうことで、募集の窓口を広げることができます。そこからさらに細かな要望がある場合は、自由に記入できる欄で細かく書いてもらっています。

コロナ禍以降にこういったことを実施した結果、マッチング度が上がるだけではなく、 店舗が最近の働く人たちの考え方に気づいて対応し始めてくれるといった副次的な効果も出てきました。また他の店舗での成功例などもわかるようになったため、それを紹介することもできるようになりましたね。」

緊急性やマッチング率など媒体の特性によって使い分ける

DDグループでは、希望する採用人数が多いことから複数の媒体を活用して募集をかけているそうです。多くの応募を得るための工夫や、媒体の活用方法などもお聞きしました。

――多くの候補者を集めるために、募集広告で工夫されている点を教えてください

大竹氏「弊社の場合、業態が豊富で店舗数が多く、同じエリアに店舗が集中しているといったメリットがあります。そこで「居酒屋で働きたい方」「新宿区で大募集」など、店舗ごとではなく合同で募集を行うことも多いです。応募者も応募段階ではそれぞれの店舗名ではなく、時給やエリアを優先している場合もあり、働き方が明確ではない方もいます。
また応募者の居住地域によっては、より近いところに別店舗がありますといった案内もでき楽しく選んでいただき、できるだけ前向きに検討していただけるような内容に工夫をしています。」

――募集媒体はどのように活用されていますか?

大竹氏「複数の媒体を得意分野に合わせて、必要に応じて使い分けています。例えば、新店オープンなどがあって募集人数の母数が必要な時、急に人を集める必要がある時は、条件重視の応募者に向けてSEO対策に長けた媒体にお願いするなどです。

掲載するページの作りも媒体によって異なります。例えばマイナビバイトなら読み物のように細かく紹介できるスペースがあるため、私たちとしては「第2のホームページ」のような位置づけで活用していますね。写真点数も多く掲載できてお店の雰囲気がわかりやすいですし、店舗の母体である企業情報などが記載できる点も重宝しています。

詳しくしっかり書き込むことができるため、比較的マッチング率の高い採用が実現できているのではないかと思います。店舗からも「良い人が採用できた」と言っていただくことが多いかもしれません。」

――募集ページにはどのようなことを重視して記載されていますか?

大竹氏「マイナビバイトの場合はスペースが多いので、どんな働き方ができるかといったことにも言及ができます。社会情勢・採用マーケット・世代別の求職者が何を求めているのか。私自身も情報を集めて自分なりに落とし込み、自分が働く立場ならどういった書き方がされていると目に留まるかなど、応募者側の目線は常に持つようにしています。

掲載は4週間スパンで継続して行なっているのですが、マイナビバイトさんとは月1回定例会議を設けてもらい、長期的な視点も加えながらページを更新してします。掲載中の原稿であっても修正が可能なことから、反応が鈍い時などはキャッチコピーを変える相談にのっていただいたり、該当エリアの時給情報をいただいて検討し直したりと、随時動かしています。」

チームとして併走感を持って採用活動に取り組めている

最後にマイナビバイトを利用してよかった点をお聞きしました。

――マイナビバイトからのサポートや提案で良かったものなどがあったら教えてください

大竹氏「SNS広告やWEB広告など新しい取り組みをする時に、採用ブランディングの作り込みから一緒に手伝ってくださるので、とても助かっています。SNS広告で言えば、SNSの特性を鑑みながら弊社を客観的に見てアドバイスいただき、1枚の画像やキャッチコピーで表現していく。そのように一緒に作り上げていくのは楽しかったです。

最近では店舗取材なども増やしていただき、実際の店舗で働いている人との話が原稿に反映され、顔の見える求人になってきております。当社としてはマイナビバイトさんとは、採用を実現する同じチームの仲間だと思っています。ここまでじっくり向き合っていただいている媒体はあまりないかと思います。」

まとめ

希望する人材の明確化や本社と店舗をつなぐアンケート回答方法のルール化を行うことで、ミスマッチを防ぐ採用活動を実現していることが分かりました。さらに応募から初出勤までの工程を簡略化し、Z世代に効果的な「スピード感」を重視した採用活動を行うなど、ターゲットに合わせた工夫が印象的でした。
インタビュー中、何度か大竹さんが口にしたのが「働く側の気持ちに立って」という言葉です。その視点を持ちながら、過去の募集状況や各地域の求人状況などのデータを駆使した採用活動を行い、企業と求職者双方の理想や利益がマッチングした時に理想の人材募集が実現するのだと感じました。業態や採用規模に関わらず、共通して活用できるヒントがたくさん詰まった取材となりました。

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