元アパレル販売員で店長を務めた経験もあるマンガ家・ぼのこさんに、アパレル販売員の具体的な仕事内容や1日のスケジュール、メリットデメリットなどを教えてもらいました。「アパレルショップの店員アルバイトをしたい」と考えている方必見です!
目次
- 1.アパレル販売員の1日のスケジュール
- 2.アパレル販売員のメリット
- メリット1:「聞く力」「提案力」が身に付く
- メリット2:成果が目に見えやすい
- メリット3:好きな世界観に囲まれて働ける&割引きも
- 3.アパレル販売員のデメリット
- デメリット1:立ち仕事&力仕事
- デメリット2:土日祝出勤が多い
- デメリット3:お客さまからのクレーム対応
- 4.アパレル販売員に向いているのはこんな人
- お客さまの言葉に耳を傾けられる人
- 新しいことに前向きに挑戦できる人
- 5.働く場所の選び方
- 好きなブランドを選ぶ
- お店の雰囲気を観察する
- シフトや働き方を確認する
- 6.アパレルバイトのここが気になるQ&A
- Q.時給っていい?
- Q.働く店の服を着なきゃいけないの?
- Q.ノルマ未達成だとペナルティはある?
- 7.興味があったらぜひ一歩を踏み出して
はじめまして! ぼのこです。
私は「人と関わる仕事がしたい」という思いから大学生の頃にファストファッションブランドのアルバイトをはじめ、卒業後はとある子ども服ブランドに新卒入社。百貨店や路面店で7年間働きつつ、うち2年間は店長として店舗運営にも携わりました。
今回はそんな私が、アパレル販売員の仕事を徹底解説します!
1.アパレル販売員の1日のスケジュール
はじめに、私が販売員時代に働いていた店舗を参考に、アパレル販売員の1日のスケジュールを早番・遅番別に紹介します。
午前中は比較的お客さまが少ないため、すきま時間を使って商品の入荷連絡やDM作成、在庫発注、ディスプレイの調整といった細かな作業を進めることが多いです。
また、商品知識を深めたりスタッフ同士でロールプレイングを行ったり、接客力や知識を磨くことも。
(引用:インスタ漫画『アパレル』第165話より)
2.一生もののスキルが身に付く。アパレル販売員のメリット
私が考える「アパレル販売員として働くメリット」を3つ紹介します。
メリット1:「聞く力」や「提案力」が身に付く
販売員の仕事で大切なのが、お客さま一人ひとりのニーズを傾聴し、その方の要望に沿ったご提案をすること。そのため、接客をする中で「聞く力」や「提案力」といった一生モノのスキルが自然と身に付きます。
(引用:インスタ漫画『アパレル』第99話より)
私は現在「マンガ家」という仕事をしていますが、読者や出版社が求めていることを聞き、そのニーズに合わせて作品を届けるという点において、販売員時代に身に付けたスキルが今でも役立っていると感じています。
メリット2:成果が目に見えやすい
ブランドや店舗によってシーズンごとに「強化品番」と呼ばれる注力アイテムがあり、「今月はこの商品を○枚売りましょう!」など目標を設定されることがあります。こうした目標にスタッフ一丸となって取り組むことで、貢献感や達成感が得られるでしょう。
メリット3:好きな世界観に囲まれて働ける&割引きも
お気に入りのデザインや世界観で働くことができるのも、大きなモチベーションの一つ。また、店によっては商品を割引価格で購入できることも!
そのほか、私は子ども服のブランドに長年勤めていたので、七五三や出産祝いなど、お客さまの人生のかけがえのない場面に関わることができたのも魅力的でした。子ども服以外でも、ギフトや特別な日の服選びに関わる機会が多いのは、販売員ならではの魅力だと思います。
3.接客ならではの大変さも。アパレル販売員のデメリット
もちろん、アパレル販売員ならではの大変さもあります。私が感じた「デメリット」は以下の3つ。
デメリット1:立ち仕事&力仕事
勤務中は基本立ちっぱなしであることに加え、衣服がたくさん入った重い段ボールを持ち運ばなくてはいけないこともあり、けっこう疲れます……。
(引用:インスタ漫画『アパレル』第86話より)
デメリット2:土日祝出勤が多い
土日祝や年末年始など繁忙期に出勤が求められがちなため、プライベートの予定との調整が必要です。ただし、お店や施設が空いている平日にお休みが取れるというメリットも。
デメリット3:お客さまからのクレーム対応
時にはお客さまからクレームを受けることも。最近ではカスタマーハラスメント(※顧客等からの著しい迷惑行為のこと)防止の取り組みも進んでいますが、完全に避けることは難しいのが現状です。
4.アパレル販売員に向いているのはこんな人
「服が好き」「人と話すのが好き!」という方はもちろん、アパレル販売の仕事には次のようなタイプの人も向いています。
シャイでも大丈夫。お客さまの言葉に耳を傾けられる人
接客というと「話し上手でなければいけない」というイメージがあるかもしれません。でも実は「相手の話を聞くこと」がメインの仕事なんです。
おしゃべりが得意でなくても、お客さまの言葉に耳を傾け理解しようとする姿勢があれば大丈夫! むしろ、自分の話をするより相手の話をじっくり聞ける人の方が信頼を得やすい場面もありますよ。
新しいことに前向きに挑戦できる人
アパレルの現場は、どんどん変わるトレンドのキャッチアップや、新規のお客さまとの出会いなど、日々新しい挑戦が待っています。失敗しても「次はこうしよう!」と気持ちを切り替えながら挑戦を楽しめる人にぴったりの仕事です。
(引用:インスタ漫画『アパレル』第163話より)
5.同じブランドでも店によって雰囲気が違うことも。働く場所の選び方
アパレル販売員の仕事は「どんなブランドで、どんな店舗で働くか」によって、来店されるお客さまの雰囲気や求められる接客が大きく異なります。
どのように「働く場所」を選べばいいのかポイントを3つ紹介します。
1.好きなブランドを選ぶ
「このブランドの服が好き」「雰囲気が好き」「内装が好き」など、 どんなシンプルな理由でもいいので、まずは自分のお気に入りのブランドを見つけましょう。好きな商品や雰囲気に囲まれて働くことで、モチベーションもアップします。
(引用元:インスタ漫画『アパレル』第6話より)
2.お店の雰囲気を観察する
可能であれば応募前に一度お店を訪れ、スタッフの様子やお客さまとの会話の雰囲気を観察してみると良いでしょう。
テキパキと接客をこなしたい人には、駅ナカやショッピングモールなど「人の流れ」が多い店舗がおすすめ。逆に一人ひとりのお客さまとじっくり向き合いたい人には、百貨店や専門店などが向いていると思います。
自分がやってみたい「接客スタイル」とお店の雰囲気が合うかどうか、よく観察してお店を選んでみてください。
3.シフトや働き方を確認する
学業と両立できるかどうか、服装規定や希望休の取りやすさなど、募集要項に書いていないことは面接時や応募の際の電話で聞くと良いでしょう。シフトや働き方について、もし希望がある場合は、事前に応募先の店長に確認(相談)してみてください。
6.アパレルバイトのここが気になる!Q&A
Q1. アパレル販売員バイトの「時給」っていいの?
A.特別高い業界というわけではない(むしろ低め)ですが、忙しい店舗ほど時給が高い傾向があります。私が働いていたお店は、同業他店よりも少し高めでした。
Q2. やっぱり働く店の服を着ないといけない? 月々の洋服代が心配……。
A.「働く店やブランドの服を着用するかどうか」は店舗ごとに規定が異なります。目立たないアイテムは他ブランドでもOKな場合も。
なお、多くのお店で割引制度があるほか、貸与制度や制服手当が出ることもあるので、まずは条件を確認してみてくださいね。私は必要最低限の服を着回してやりくりしていました。ちなみに、お店の服の自腹購入を強要されるのは、不法行為やパワハラに該当するケースもあるので気を付けてください……!
参考:内閣府Webページより
Q3.ノルマが未達成だと、バイトでもペナルティはあるの?
A.記事にも書いたとおり「目標」が課されることはありますが、アルバイトスタッフに厳しいノルマが課されることはほとんどありません。特にペナルティのような罰則行為は法律的にも問題となり得るため、怪しいと感じたらすぐに専門家に相談してみてください!
7.アパレル販売員に興味があったら、ぜひ一歩を踏み出して!
私はもともと人見知りな性格で、アパレル販売員を始めるまでは接客すら未経験だったので「本当にやれるのかな?」と不安に思うこともありました。
そんな私でも楽しみながらアパレルで長年働くことができたのは、「目の前のお客さまの役に立ちたい」という思いがあったからだと思います。
(引用:インスタ漫画『アパレル』第169話より)
アパレルの仕事に少しでも興味があるなら、ぜひ、一歩を踏み出してみてください! 心より応援しています。
ぼのこ
アパレルショップで約7年勤務し、店長職を経験。現在はフリーランスの漫画家として、SNSを中心に働く世代が共感できるお仕事漫画を執筆中。Instagramフォロワー数11.8万人(2024年12月時点)。
ブログ:https://bonogura.napbizblog.jp/
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編集/はてな編集部