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店長に突然バイトを減らされたら?若者が悩むシフトカット問題

バイト

2018/11/05

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「シフトカット」という言葉を聞いたことがありますか?

街やインターネットに溢れているアルバイトの求人広告。募集要項には、仕事内容や時給のほかに「週~日勤務」というかたちで、「シフト」が提示されています。給与の額に直接影響する労働時間や日数は、働く人にとっては極めて重要なことです。

しかし、今、雇う側の都合で一方的に勤務日数や勤務時間を減らす「シフトカット」問題が浮上しています。雇用主がシフトを急に変更した場合、若者は黙って従わなければいけないのでしょうか。専門家監修のもと、検証していきます。

「来なくていい」は休業手当の支払い対象に

Aさんは、レストランのチェーン店で週4日のシフトでアルバイトをしています。その日の仕事を終え、さあこれから帰宅しようとしたところ、突然店長とこんな会話が始まりました。

店長「明日は天気が悪くなるみたいだし、お客さんも少ないだろうから来なくていいよ」

Aさん「わかりました。じゃあ明日はお休みさせていただきます」

店長「悪いね」

Aさん「あ、でも今月苦しいんで、別の日にシフトに入りたいのですが」

店長「もう先のシフトは決まっちゃってるから、ちょっと無理だな」

Aさん「そうですか…。ちなみに明日の分のお給料って出ないですよね?」

店長「そりゃそうだよ、働かないんだから当たり前でしょ。悪いけど」

さて、こうした場合、本当に店長のいうとおり、仕事は休みで無給ということなってしまうのでしょうか?

原則はこうなっています。

①会社側は、採用の際に労働者との間で個別に取り決めた労働契約を守る義務があります。
②会社の就業規則で、出勤日振り替えのルールが決められていれば、①の範囲内で、出勤日の振り替えを行わなければなりません。
③会社側の都合で休業しなければならず、出勤日の振り替えもできない場合には、会社側は労働者側に対して、最低でも勤務した場合の6割以上の額の「休業手当」を支払わなければなりません。

お店とAさんの間で、週あたりの勤務日を4日と取り決めている場合、お店はその内容を守る義務があります。また、この事例ではお店に出勤日振り替えのルールがあったか不明ですが、いずれにしても、別の日に出勤して穴埋めしたいというAさんの提案は断られ、振り替えは行われていません。さらに、「明日はお客さんが少なくなりそうだから」というのは、お店側の都合であり、Aさんに非があるわけではありません。この場合は③にあるとおり、お店側にはAさんに対して最低でも6割以上の休業手当を支払う義務が生じます。働く人の立場は、このようにして守られる仕組みになっているのです。

労働条件は書面交付が義務!口約束の場合はメモの保管を

こうしたシフトに関するトラブルを防ぐためにも、自分の契約内容を把握しておくことは大切です。

会社は、労働者と労働契約を結ぶ際には、労働基準法により労働条件(賃金、労働時間など)を明示し、書面を交付しなければなりません。この義務に違反する使用者は、30万円以下の罰金に処せられます。
※・労働基準法15条労働基準法施行規則5条労働基準法120条 

最近では契約書に「労働時間はシフトにより決める」という書き方をして、まるでシフトカットを自由にできるかのような契約を結ぶやり方も出てきているようですが、そのようなやり方では、労働条件が明示されているとはいいがたく、上記義務に違反する疑いがあります。

厚生労働省は労働条件を適切に提示するため、書面様式で「労働条件通知書」をサンプルとして示しています。サンプルでは、始業・終業の時刻、休憩時間などのほかに、週当たりの勤務日を記載する欄が設けられています。アルバイトであっても、安定した勤務と収入が重要であることに変わりはありません。労働契約を結ぶ際の重要なチェックポイントのひとつといってよいでしょう。

現実には、書面ではなく口頭でのやり取りで済ませてしまうケースもあります。そうした場合は、例えば応募した際の求人広告や、口約束のメモ書きなどを保管するようにしてください。それらが証拠となります。

合理的理由のないシフトカットは「パワハラ」の疑い

「経済制裁」という名のシフトカットがニュースになったことがあります。都内のとある高級和食店で働くアルバイトの男性が残業代の未払いを請求したところ、パワハラは始まったといいます。忙しく、人手が必要なはずなのに、なぜかその男性の勤務表が埋まらない。この職場では、会社や正社員に少しでも意見すると、こうした「経済制裁」が始まり、退職に追い込まれていったケースが過去にもありました。こうしたシフトカットによるパワハラが常態化した職場だったのです。

シフト表と給料明細は保存しておきましょう

シフトについてだけではありませんが、上司からのお願いというのはなかなか断りづらいものです。職場の雰囲気が悪くなってしまうかもしれない、同僚にしわ寄せがいくかもしれない、上司に目をつけられてしまうかもしれない。こうしたさまざまな懸念が頭をよぎります。

しかし、決められたシフトで人手があまる、職場が円滑にまわらないというのは、店長やさらにその上の立場の人が責任を負うべき問題です。自分ひとりで問題解決に向けて動くのではなく、まずは職場の信頼できる同僚と問題を共有し、一緒にどうすべきかを考えてみるのもいいかもしれません。

自分たちだけでは問題解決に至らないという場合は、信頼できる労働組合と共に問題と向き合うという方法もあります。また、労働条件について無料で相談できる公的なホットラインも開設されています。

相談の際には、あなたのシフト表や給与明細、または募集時の求人広告など、労働条件を示す書類を準備しておくとよいでしょう。よりスムーズに問題解決に向けた相談を進めることができると思います。

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厚生労働「アルバイト経験のある学生への労働条件に関する意識調査」

労働条件に関する総合情報サイト

監修

緒方桂子氏 南山大学法学部教授、専門は労働法。著書に

『労働法』(有斐閣ストゥディア、共著)など。

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