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「働き方改革」でバイトの働き方はどう変わる?ブラックバイトはなくなるのか

バイト

2018/10/01

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ニュース記事などでよく目にする「働き方改革」というワード。働く人の待遇を改善しよう、女性や高齢者などの多様な働き方を認めようという、国をあげての大きな動きです。背景には、人口減少により働き手がどんどん減ることで、国全体の生産力や国力が低下してしまうという政府の危機感があります。

今年6月には、働き方の多様性を具体的に実現するために「働き方改革関連法」が成立。新しい法律によってアルバイトの働き方はどう変わるのか、ブラックバイトの解消につながるのか、ポイントを解説していきます。

アルバイトにも「有給休暇」を義務化?

働き方改革関連法は2019年4月から順次施行されますが、パート・アルバイトの働き方がどう変わるのか、具体的に見ていきましょう。

「長時間労働の是正」は、正社員だけでなくアルバイトを含めた働く人すべてに適用されます。そのため、アルバイトの残業時間には上限が設定され、厳しく規制されることになるでしょう。

また、有給休暇を年に10日以上もらっているアルバイトに対して、年に5日以上の有給休暇を取らせることが義務付けられます。これは、有給休暇が取れるのに取りにくい状況を改善するためで、企業はアルバイトに対して「有給休暇取ってね」と促すだけではなく、「●●さんは何月何日に有給休暇を取る」などとしっかりシフトで固定しなければならなくなります。

さらに企業側は、働く人が身体を壊さないように、仕事が終わった時間から次の仕事が始まるまでの間に、一定の休息時間を設けるよう努力しなければならなくなります。今のところ、休息時間の規定はありませんが、すでに実施している企業では、8時間以上の所が多いようです。つまり、企業はパート・アルバイトのシフトを組む際に、「深夜2時に上がって、翌日朝9時に出勤させる」といった過酷な働き方をさせづらくなります。

「基本給」や「福利厚生」、正社員とアルバイトも同じ待遇に

そして、パート・アルバイトに特に関わってくるのが、「雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保」です。ちまたでは、「同一労働同一賃金」などとも言われています。

これは、正社員と非正規社員との間で、仕事の内容などが同じであれば、賃金や福利厚生などを同じ待遇にしなければならないというものです。

例えば、アルバイトでも経験を積めば、発注業務をしたり、店長になったりと、正社員と同じ業務を任され、同じ責任を持つようになります。このような場合に、アルバイトだからと、正社員と比べて低い時給しかもらえないというケースはNG。規制の対象になります。

基本給の他にも、通勤手当の支給、更衣室・休憩室の利用、慶弔休暇の付与などについて、正社員と非正規社員とで、待遇に差を付けている企業は少なくありません(下図)。このようなケースでも、仕事の内容などの条件が同じであれば、同じ待遇を得られるようになります。

もちろん、正社員と非正規社員の仕事の内容や勤続期間などの条件が違う場合は、待遇に差が生まれるのは仕方がありません。働き方改革関連法は、待遇差自体を禁止はしていないのです。その代わり、待遇差は「不合理」であってはならないとし、企業は正社員と非正規社員との待遇差の理由を説明することが義務付けられたのです。アルバイトが企業側に「なぜ正社員とこれだけ時給や福利厚生が違うのか?」と聞いた時に、企業側がしっかり説明できないと、それは不合理な待遇差だとみなされやすくなるようです。

「働き方改革関連法」の具体的な中身とは

働き方改革を進めるためには、「雇用対策法」「労働基準法」「労働時間等設定改善法」「労働安全衛生法」「じん肺法」「パートタイム労働法」「労働契約法」「労働者派遣法」など、さまざまな法律を改正する必要がありました。

国会の審議時間は限られています。働き方改革をスピーディーに進めると言っておきながら1つ1つの法案をじっくり審議していたら、時間がかかりすぎることから、政府はこれら8つの法律の改正案を「働き方改革関連法」という1本のパッケージにまとめ、審議時間を短縮して一気に通しました。ここでは、働き方改革関連法の主な内容を見てみましょう。

長時間労働の是正 労働基準法・労働安全衛生法

・残業時間の上限は月45時間、年360時間が原則。特別な事情があっても年720時間、単月100時間未満、複数月80時間を限度にする

・企業は有給休暇を毎年5日与えなければならない(※)

・企業は前日の終業時刻と翌日の始業時刻との間に、一定時間の休息を確保するよう努めなければならない(勤務間インターバル制度の導入)

(※)10日以上の年次有給休暇が付与される労働者の場合
罰則付きの残業時間規制が実現したことは画期的です。しかし、忙しい時期の残業時間については45時間ではなく「上限100時間未満」となっています。残業100時間は、過労死の危険性が高まるとされる“過労死ライン”。繁忙月を理由に上限を100時間未満に引き上げる企業が出てくるのではという不安の声も上がっています。

多様で柔軟な働き方の実現 労働基準法・労働安全衛生法

・高収入の専門職を労働時間規制の対象から外す(高度プロフェッショナル制度の創設)

高度な専門的知識と一定の年収(少なくとも1,000万円以上)を有する場合、労働時間ではなく「成果」で報酬を算定するというもの。労働時間に縛られない自由な働き方ができるようになる一方で、企業側は月に4日間休ませれば連日24日間働かせることも可能になるといった問題点も指摘されており、過労死を促進するのではないかと今も議論の的となっています。

雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保  パートタイム労働法・労働契約法など

・正社員と非正規社員(パート・アルバイトなど)との「不合理な」待遇差を禁止

・企業は、正社員と非正規社員との待遇差の内容・理由などを説明しなければならない

不合理な待遇差はこれまでも禁止されていましたが、今回の改正で、「有期雇用労働者※」も法の対象に加えられました。また、企業側には「待遇差の内容と理由」を説明する義務も生じるようになりました。これらは大きな前進といえます。
※働く期間が契約により定められている労働者

働き方のルールを決める国会で何が議論されている?

政府は、働き方改革関連法が成立したことで、今後も、働く人々の目線に立って改革を進めていくとしています。しかし、国会での議論を見ていると、残業時間の上限規制や高度プロフェッショナル制度をめぐっては、過労死を助長すると批判の声も大きいものでした。

新しい法律が知らない間に成立していた、ということは残念ながらよくあるのではないでしょうか。内容が難しすぎて、法律の中身がよく分からないという声もあるでしょう。しかし、国会で決められることは、間違いなくどこかで私たちの暮らしに影響します。新聞やニュースに目を通すのも一つの手ですが、国会は誰でも傍聴が可能で、インターネットでの視聴もできます。どのような議論が進められているのか、しっかりチェックできるのは、働く私たち一人ひとりだけかもしれません。

監修

佐々木淳(ささきあつし)

テレビのニュース番組記者、ネットメディアの記者を経てフリーライター。時事問題を中心に、生活や社会保障のほか、経済、金融関係の記事執筆多数。

働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律の概要

同一労働同一賃金ガイドライン案

パートタイム労働者に対する各種手当等の支給状況

パートタイム労働法のあらまし

 

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