測量士とは?仕事内容を紹介

工事測量はどんな仕事?
建設現場で、ヘルメットに作業服を身につけた人々が三脚に取り付けた測量機器を覗く姿を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
測量とは、建設・土木工事を行なう土地で測りたいものに適した機器を使用し、その位置や面積、距離を測る仕事。建築に必要な詳細情報を得るための手段です。
新しく建物を造る際、敷地面積や土地の高低差などの情報が必要なため、工事の基礎となる業務と言えるでしょう。
測量にはたくさんの種類がありますが、ここでは代表的なものを紹介します。
測地測量 | 地球上の位置や海面からの高さが固定された点である「基準点」を求める測量です。三角測量や多角測量、水準測量などが含まれます。 |
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地形測量 | 測地測量で測量した土地の位置や高さを基準に、地図を作る測量です。写真測量や平板測量などがあります。 |
応用測量 | 土地測量と地形測量を必要に応じ組み合わせて行なう測量です。工事測量や路線の測量などが該当します。 |
建設現場や土木工事現場で実際に測量する「外業」仕事のほか、予算管理や機器調達、測量計画の作成、測量図の描画、測量データ分析など「内業」とよばれるデスクワークも測量としての仕事に該当します。
給料、働く環境をチェック
測量士の給料は、所属する企業の規模や実務経験により変動します。そんな測量業の平均日給は10,141円、平均月給は201,111円(※)となっています。
(※)集計期間2021年1月〜2021年6月<マイナビバイト調べ>
測量事務所で働く測量士の1日のスケジュールは、9時頃に調査地に出向いて午前中をかけて測量を行ない、午後は事務所でデータ処理や測量計画を作成したのち18時頃に退社するのが一般的。屋外作業と屋内作業のバランスの良さは魅力のひとつです。
一方、建設コンサルタント会社で働く測量士の場合、実際の測量作業を自分で行なうことは少なく、建設業者との打ち合わせや依頼者へのプレゼンテーションなど内業に割く時間が多くなるようです。
測量士になるには?
測量の仕事をするには「測量士補」、上位資格「測量士」の国家資格が必要です。測量士の資格は、測量士補を取得していなくても受験できるため、最初から測量士の資格を目指すことも可能です。
測量士資格の取得方法は大きく2つあります。測量士試験を受けて合格する方法と、特定の教育機関で専門科目を履修し、その後一定の実務経験を積む方法です。後者の場合、測量補助としてキャリアがスタートします。
測量士の将来は?
測量業務を行なう企業は、営業所ごとに1人以上の有資格者を配置することが測量法によって定められています。また、建設工事には必ず測量業務が伴うため、測量士には今後も一定の需要があるといえるでしょう。
活躍の場をさらに広げたい場合は、ほかの資格やスキルを組み合わせることがおすすめです。特に、土地家屋調査士と測量士のダブルライセンスは非常に人気があり、実現すれば測量から土地の表題登記までワンストップで請け負えるようになります。報酬アップや独立開業も夢ではありません。
工事測量士が向いている人
現場での測量は、広い土地で何度も作業位置を変えながら、その座標や高さなどさまざまなデータを正確に、かつ非常に高い精度で測定していくことが求められます。真面目にコツコツとていねいに作業をこなせる人にはぴったりな仕事です。
また、GPSを使った位置情報の特定やドローンによる測量など、測量機器や技術は日々進化しています。そのため、最先端の技術や機械に興味がある人も、測量士の仕事を楽しめるのではないでしょうか。
測量士は仕事のクオリティが、工事のスケジュールや建物の安全性などに直結する非常に重用な仕事。橋やダムなど公共性の高い建造物であっても、工事の基礎となるのは測量です。その社会的貢献度の高さは、測量士の大きな魅力と言えるでしょう。
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