墨出しとは?仕事内容を紹介

墨出しはどんな仕事?
墨出しとは、柱の中心線や壁の仕上げ面の位置など、水平位置や中心位置となる基準線を書き出す作業のことです。建築工事では、図面と実際の位置関係を把握することが重要。実際の建築現場に、原寸大の設計図を正しく書いていくのがこの墨出し作業です。
ここで、現場作業における基本墨出しの主な作業をご紹介します。
陸墨(ろくずみ) | 水平をあらわす墨。建築現場の基準となる高さを表示します。 |
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芯墨(しんずみ) | 壁や柱の中心をあらわす墨。 |
返り墨(かえりずみ) | 障害物があってコンクリート上に実際に墨を打てない場合、その場所から1mや0.5mなど一定の距離を記載して打つ墨。 |
墨出しで使用する器具
墨出しで線を引くときに使用するのが「墨つぼ」と呼ばれる道具です。墨つぼに墨のついた糸を通してはじくと、直線が引けます。。また、最近ではレーザーの光に沿って線を引く「レーザー墨出し器」も使用されることが多いようです。
竹製で、片方はヘラ状、もう片方はペン状のかたちをしている「「墨差し」」は、短い線を引くときに使用します。
その他にも、角度を測定したり、地面の高低差を測定したりする器具があり、さまざまな測量機器の使い分けが必要なのが、墨出し作業の特徴です。
給料、働く環境をチェック
墨出し工の給料は経験などによって差はあるものの、平均日給は11,034円、平均月給は250,000円(※)となっています。
(※)集計期間2021年2月〜2021年7月<マイナビバイト調べ>
墨出し工の仕事は、朝8時ごろから開始するのが一般的。朝礼で1日の作業工程を確認したあとは2人1組で作業に取りかかり、午前、お昼、午後と計3回の休憩を挟んで夕方17時ごろに作業を終了します。
重量物の運搬や危険な場所での作業はほとんどなく、リスクの高い業務をほぼ回避できるのも墨出し工の特徴です。
墨出し工になるには?
墨出し工は、未経験者でも目指すことができる職業です。目指すのに特段必要な資格はなく、まずは見習いとしてキャリアをスタートしていきます。
ペアで行なわれることの多い墨出し工の仕事では、先輩の職人と一緒に現場で作業をしながら経験を積み、専門技術を習得することになるでしょう。
完成した建築物にかたちは残らないものの、墨出しがされていなければ他の職人たちが次の作業に進むことができません。墨出しの位置や高さが正確でないと、設計図とは異なる建築物ができあがってしまいます。
墨出し工は責任感と正確性が求められる、やりがいのある職業といえるでしょう。
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