
真鍋大度さんが考える「クリエイターを目指す若者に、今だからおすすめしたいアルバイト」を3つ、教えてください。
1.制作会社やプロダクション

僕の時代はそういうチャンスがありませんでしたが、今、ライゾマティクスでもインターンに近い形の学生を雇っています。採用の決めてになるのは経歴書よりもソースコードやポートフォリオです。応募してくるのはほとんど海外の人です。やりたいことが明確であれば、焦点を絞って自分が進みたい方向の会社であるバイトをして、仕組みや雰囲気を見ておくのはいいと思います。

2.警備員やホテル接客業

スタートアップに多いですが、いきなり現場に配属されて社会人としてのマナーを学ぶ機会がないまま現場投入されてしまうケースも多いんですよね。でも仕事をしてみると、マナー教育って大事だな、と実感します。だから学生のうちに、マナーや接客を通してのコミュニケーションの仕方などを学んでおくといいと思います。僕に警備員のバイトをすすめてくれた友達は「あとで絶対に役立つから」という理由でホテル接客業のバイトをしていましたが、今では大成功を納めています。
3. 何か趣味に繋がる仕事

ビリヤードでもダーツでも、スポーツでも、その道のプロになるのはなかなか難しいことですが、僕の場合は学生時代に音楽が好きだということでDJをしていたことが今の仕事にも役立っています。ミュージックビデオの演出やPerfumeのライブツアーなど、ミュージシャンと一緒に仕事をすることが多いんですが、仕事の上でも、彼らがどういう環境で曲を作っているのかイメージしやすいし、譜面でやり取りすることもできる。4月もアメリカのミュージシャン、NOSAJ THINGの香港ツアーに同行したのですが、僕がDJや音楽をやっていたので、コラボレーションする時にもすごくスムーズにやり取りが出来ています。
最後に、若者にメッセージをお願いします!

「好きな事を片っ端から!」
何にでもチャレンジしやすいのは学生の間だけ。もちろん社会人になってからでもできますが、臆せずにできるうちにやっておくのがいいと思います。ちなみに僕は今、ダンスに夢中です(笑)。実は若い頃からやりたいと思っていたのですが、恥ずかしくてなかなかできなかった。また、僕は今でも高校、大学の友達と遊んでいます。自分とは全然違うジャンルの仕事をしている友達から話を聞くと、新たな発見もあったりするので人生が豊かになります。そういう意味でも、いろんなジャンルの世界を知っておくのはいいことだと思います。