オリエンタル物産株式会社

あらゆる人との縁を大切にした採用活動が人材確保につながっていく

30th Sep, 2023

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この記事でわかること

従業員へのわからないを無くす説明の大切さ

従業員の離職は多くの企業様の課題で課題である中、面接という採用段階での心がけている事を紹介

コロナ禍を経て、多くの飲食店が人材確保に奔走したこの1年ですが、若手のアルバイトの採用難は恒常的な課題です。そんな中でも、1年かけて全店舗での人材の補強が進み、人手不足が少しずつ回復傾向にあるというオリエンタルグループ。寿司屋や居酒屋など複数の業態を展開し、横浜を中心に30店舗以上を出店する同社の採用担当である五島雄司さんに、採用活動のポイントやマイナビバイトの活用方法をお聞きしました。

目次

採用活動の秘訣はないものとして、時流に合わせて対応

1店舗ごとの募集人数はそれほど多くないというオリエンタルグループ。人材確保のためにどのような採用活動をされているのかを伺いました。

――まずは、最近のアルバイト採用状況を教えてください

五島氏「コロナ禍で一度、大幅にアルバイトが減りました。客足が徐々に戻ってくるにつれ、アルバイトが足りなくなりましたが、この1年で補強が進み、既存店がなんとか回るギリギリの数にまでは回復してきたと思います。

――どのような採用活動を展開されてきたのでしょうか?

五島氏「弊社は、ほとんどの店舗が横浜駅西口に集中しています。駅から徒歩数分の店舗ばかりであることから、募集時には主にその点をアピールしています。

募集のタイミングは、現在のところほぼ毎月。弊社には業態ごとに3つの事業部があるため、それぞれの事業部の担当者が各店舗から必要な人数などを聞き取り、私が取りまとめて媒体に募集の希望を伝える流れです。とはいえ、事業部によっては直接マイナビバイトさんに連絡する担当者もいて、そこはお任せしています。」

――募集時に気を付けている点や、ポイントにしていることはありますか?

五島氏「私は店長としてアルバイト採用を担当してから30年以上、採用に携わってきました。ですので、これまでの経験則で2~3月の卒業シーズンは募集をかけても反応が悪いといった、自分なりに押さえているポイントはあります。

しかし実際のところ、応募の状況はその時によって異なります。同じような時期に同じような募集をかけてもまったく集まらないこともあれば、想定以上に反応が良いこともある。予測を立てることができません。そのわからなさはコロナ前もコロナ後も同じで、さらに言えば10年前も20年前もよくわかりませんでした。基本的には、恒常的な成功のポイントなんてものはないものとして採用活動を続けています。

大切なのは、入って来てくれた方々に「どのように対応して、長く働いてもらうか」なんですが、ここも募集時と同様にその時によって異なるんですよね。前回の募集で入ってきてくれた方々の多くが今も残っていますが、その前はほとんど辞めてしまっていたりもします。募集時に働きたいと思っている人たちとのタイプや気分が合えばヒットする。タイミング次第だとも思っています。だからこそ、採用活動は定期的に続けていくことが大切だと考えています。」

地道な説明と面接チェックで、若手の「働く気持ち」の理解を促す

寿司屋や和食店など長年続く店舗も多く、職人気質の店長も多いことから、意識改革には気を配っているそうです。その甲斐もあってか、長く続くアルバイトも多いとのこと。そこで、店舗に対してどのような対策を行っているのかお聞きしました。

オリエンタル物産株式会社:魚寅

オリエンタル物産株式会社:魚寅

――採用活動に関して、店舗へはどのような対応をされていますか?

五島氏「採用条件の軟化が必要なことは、かなり前から伝えていました。今どきの流れとして、週3~4回が必須なんていう条件に応募は来ません。週1回からOKを出さなければ働いてもらえないことを伝えています。

最初はピンと来ていなかった店長たちも応募ゼロや、採用を伝えても断られることを繰り返すことで身をもって理解していったようです。週1回のアルバイトが7人いれば1週間のシフトが回りますし、人手がどうしても足りない時に「今週は2回出られますよ」と応じてくれることもありますからね。

それに加えて、時々ですが面接に同席しています。接客業なので、直接会って応募者の雰囲気を確かめたいことから、弊社ではWeb面接は行っていません。応募へのハードルは上がりますが、そこはしっかりとお会いしたいというのが私たちの思いです。

ただ、昔ながらの店長が多いので、無口で親しみにくい印象を感じさせる人もいます。今どきの子 は、細かく丁寧に説明してもらうことを望む子が多いのですが、なかなかそういう案内ができない。せっかく応募があったのに、面接のときの店や店長の雰囲気で断られてしまうのは大きな損失です。面接の様子をチェックして指導し、最近の傾向などを少しずつ学んでもらうようにしています。その成果なのかはわかりませんが、面接内容が改善した店舗では、3ヶ月~半年以上続いている人が多いです。」

――そのように長く続くアルバイトが比較的多いのはなぜだと思われますか?

五島氏「なぜなのでしょうね。私もはっきりとはわかっていません。小規模な店舗が多いので更衣室がないなど、決して条件が良い職場とはいえません。ただ、小規模店舗だからこそのアットホームさがあり、横浜という地元で働きたいタイプの人との相性が良いのかもしれませんね。

気を配っている点としては、会社としてコンプライアンスがしっかりしている点を見せていること。店舗ではアットホームで人情味あふれる人間関係が構築されているけれど、契約関連では個人店舗にありがちな曖昧さは排除しています。その二軸をしっかりすることで、働きやすいと思っていただけているのかもしれません。」

――小規模店舗ならでは、あるいはドミナント戦略ならではの利点はありますか?

五島氏「横浜駅西口を中心にしたドミナント戦略を展開しているので、店舗ごとの距離が物理的に近いのは大きな利点だと感じています。人手が足りない時に、別の店舗からヘルプに来てもらうことができます。そういったやり取りをしていると、新しく入った人も他店で人手が足りない時に「行ってもいいですよ」と対応してくれることが増え、この1年間の厳しい人材不足を何とかしのぐことができています。

また、アルバイトがプライベートでたまたま入った店がグループ店だったなんてこともあったり、互いの店に食事をしに行っていたり、ヘルプに行きやすい環境がある点も大きいです。

そうやって交流が生まれていると給料を得るだけの仕事ではなくなり、コミュニケーションや働く楽しさみたいなのもでてきます。それが長く続く理由のひとつになっているのかもしれません。」

緊急性やマッチング率など媒体の特性によって使い分ける

長くマイナビバイトを活用しているオリエンタルグループ。媒体の活用方法などをお聞きしました。

――募集媒体はどのように活用されていますか?

五島氏「弊社では、マイナビバイトさん中心に、店舗と媒体の特性に合わせて年に数回ほかの媒体を利用しています。印象としては、マイナビバイトさんは10代、20代から多く応募をいただけていると感じています。

応募者の特徴や変化の分析は、プロであるマイナビバイトさんの分野。募集広告の内容はほとんどお任せしていますね。文言のチェックはするようにしていますが、テーマや方向性、デザインなどで大きな齟齬を感じたことはなく、基本的には提案いただいている内容に納得して採用しています。

細かな広告内容の指示を出すよりも、媒体の担当者と普段からコミュニケーションを密にして信頼関係を築き、弊社のスタイルやコンセプト、それぞれの店舗の特徴などを知ってもらうことのほうが大事だと考えています。ですので、担当者とは雑談などもして、まずは私自身を、そして弊社を知ってもらうようにしています。」

――媒体の担当者には、どのように接しているのでしょうか

五島氏「これまでに担当者は何人も変わっていますが、新しく担当が変わると必ずいずれかの店舗に連れて行っています。店の雰囲気、働く環境を直接見て、知ってもらうことで、募集ページ制作の参考にしてもらっています。実際に店舗を見ているので、より具体的な募集ページを作っていただけていると思っています。」

――マイナビバイトからの提案やサービスなどで活用しているものはありますか?

五島氏「いろいろなデータをいただけるので活用していきたいところなのですが、実はあまりしっかりと確認できていません。というのも、かつて私も募集や応募、採用の数値結果をデータ化して分析を試みたことがあるのですが、前述したように規則性がほとんどないのです。

3~4年ほどデータを蓄積しましたが、採用は日々変化し、毎回、応募人数も、採用人数も、その後の継続率も違う。ですので、事前に分析するのではなく、実際に募集してその時の反応を見ながら微調整をかけるようにしています。

とはいえ、マイナビバイトさんからいただけるデータは細やかですし、オンラインセミナーなどもあるので、事業部長にはデータを見てもらったり、店長にセミナーを受けていただいたりするのも良さそうだと思っています。今後はもっと活用していきたいですね。」

一緒に採用活動を行う仲間、チーム感がある

最後にマイナビバイトを利用してよかった点をお聞きしました。

――マイナビバイトからのサポートや提案で良かったものなどがあったら教えてください

五島氏「システムの利用方法などでわからないことがあって質問をすると、すぐに対応していただけるのはとても助かっています。電話でわからない場合は、場所が近いということもあってすぐに来ていただけるので、私のようにシステムが苦手なタイプでも面倒さを感じたことはありません。

また、私が連れていくだけではなく、担当者が店舗に挨拶に行ってくれるなど、弊社のスタイルを理解しようとしてくれる姿勢がとても嬉しいですね。一緒に採用活動を行うチームであると、いつも感じています。」

まとめ

横浜駅周辺を中心に店舗を展開するなど、同社ならではの出店戦略が採用活動を後押ししているものの、人との関係を大切にすることが、結果として人材確保にもつながっている点が印象的でした。
働きやすさから、実はリファラル採用だけで人材が足りている店舗もあるという同社。時流に合わせて変化を遂げながら、臨機応変に対応していくことが人材募集のポイントであることがわかる取材となりました。

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