
- Profile
- 1974年生まれ。日本大学医学部を卒業後、一般総合病院研修医をへて同院消化器内科へ就職。2007年にNTT東日本関東病院へ異動し、2013年内視鏡部 部長に就任。食道、胃、大腸のすべての消化器管にできた早期ガンへの内視鏡治療においては、日本屈指。
代々、医者一家なので、
何の疑いもなく医者になりました。
医者になろうと思ったきっかけを教えてください。
父も祖父も、親戚筋まで代々医者家系で、僕が生まれた時から自宅の敷地内に入院施設のある病院がありました。昔は今と違って、病院の中も自由に行き来できたし、手術室も外からのぞくことができたりする、そんな時代でした。常日ごろから患者さん、同級生、近所の人たちから「将来はお父さんのあとを継いで医者になるんでしょ」と言われ、学校へ行けば父親が校医みたいな環境だったので、無意識に洗脳されていました。実際、僕自身も医者になることは嫌じゃなかったんでしょうね。
医学部時代に、
切らない治療がどんどん発達していったから。
どのような経緯で消化器内科医になったのですか。
実は、うちの一族は全員消化器外科医。父親の時代は、内臓系の病気は手術して治すのが王道だったから、胃潰瘍でもお腹をバッサリ切ってたぐらいで…。そういうのを見て育ったから、内科よりも外科の方が医者っぽいなって思ってて、僕もなるなら外科医かな、とずっと思っていたんです。でも、僕が医学部で勉強していた時期に、段々と体を切らない治療が発達していったんです。医学部の最後の年、実家の病院が入院施設や手術室をなくしていわゆるクリニックに形態を変えたんです。これも時代の流れだし、「しょうがないから内科行くかな」って切り替えました。眼科とか皮膚科みたいな体の一部位を診るより、全身を診る科の医者になりたいとも思っていたので、そういう意味では消化器内科もいいかな、と。

バイト先の飲み屋さんからしばしば大学に通ってました。
大学時代は何かアルバイトをしていましたか?
この話するの多分初めてなんですが…2軒の飲み屋さんで不定期にバイトしてました。僕、学生時代は素行不良で毎日飲み歩いて遊んでばっかりで、全然ダメなやつだったんです。当時行きつけにしていた個人でやってる飲み屋さんがあったんですが、酔っぱらって泊めてもらったりしているうちに店の鍵もらって、気がついたらカウンターに入ってお酒を出す手伝いをしていた、みたいな(笑)。しょっちゅう店からそのまま大学に行ってましたね。続いたバイトといえば、そのぐらいですね…。ちなみに、基本的に医学部生というのは毎日朝から夕方まで授業があります。選択して授業を選べる形式ではではないので…。だから僕の周りでも時間の調整の効く家庭教師のアルバイトをしている人がチラホラいたくらいで、バイトはしていない人が多かったですね。