
ライブ配信アプリで「ユーザーが幸せになれる世界」を目指す
株式会社ディー・エヌ・エー河野 有妃子
ゲームやSNSを楽しめるソーシャルサービス「Mobage」やプロ野球チーム「横浜DeNAベイスターズ」の運営などで知られているDeNA。
現在、さまざまな分野でサービスを提供し、ライブストリーミング、ヘルスケア、カーシェアなどのアプリも展開しています。
「インターネット×AI」を軸に、新しい挑戦を続けるこの会社で、実際に働いている「社員」って、どんな人で、どんな仕事をしているのでしょうか?
今回は、ライブコミュニケーションアプリ「Pococha(ポコチャ)」にて活躍している河野有妃子さんにインタビュー。
入社2年目にしてライバーとリスナーを盛り上げるイベントやグッズの企画を続々と手掛ける河野さんに密着取材し、この仕事のやりがいや面白さ、ワークライフバランス、さらには学生時代のアルバイト経験まで明らかにしていきます!
Schedule1日の流れ
Pocochaを盛り上げる企画を手掛けている河野さんの1日はこんな感じ!
布団の中でSNSを見ながら目を覚ました後は、朝食をとり、情報番組を見てゆっくり過ごすそう。
現在は、テレワークが基本となっていますが、本日は午後から出社。
帰宅後は、夕食をとってから映画を観て過ごします。
いろんな人の観点や生活スタイル、感情の動きなどを知り、企画の設計に役立てているそう。

Interview朝起きてからどんなことをしてるの?
~ライブ配信を盛り上げるイベントを企画〜
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編集部
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河野さん、午前中は自宅で仕事していたそうですが、基本的にテレワークなんですか?
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河野
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新型コロナウィルスの流行以降はテレワークが基本ですね。
DeNAはフレックス制や裁量労働制が基本なので、始業・終業の時間は決まっていませんが、私は長く働くことや、夜遅くまで働くことが好きではないので、朝は早めにスタートし、19時くらいに仕事を終わらせるようにしています。
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編集部
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朝は起きてからどんなことをしてるんですか?
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河野
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SNSを見ながら目を覚まし、朝ごはんを作って食べて、コーヒー飲んで、朝の情報番組を見て、という時間を1時間くらい過ごします。
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編集部
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朝ごはん、ちゃんと作るんですね!
ちなみにどんな朝食ですか?
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河野
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作るって言っても、ヨーグルトとバナナとフルーツグラノーラで簡単に済ませてるだけですけどね(笑)。

河野さんの朝食。手軽に用意できてカラダにも良さそう!
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編集部
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ヘルシーな朝食で1日が始まるんですね。素敵です!始業後には、どんなことをするんですか?
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河野
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私は、Pococha内で展開されるイベントを担当していて、企画・運営を手掛けています。
午前中はイベント企画のディレクションやイベント告知ページのデータ作成などの作業がメインです。

河野有妃子(こうの・ゆきこ)。1996年生まれ。京都大学法学部卒。2019年入社。以降、ライブコミュニケーションアプリ「Pococha」のプラットフォーム運営に携わる。ライバー(ライブ配信者)とリスナー(視聴者)を盛り上げるためのアプリ内イベントの企画を手掛ける。
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編集部
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企画ってどんなことをするんですか?
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河野
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Pocochaには、音楽やダンス、トークなどのライブ配信を行うライバーさんと、視聴するリスナーさんがいて、お互いにコミュニケーションできる場となっています。
ライバーさんの成長をリスナーさんが見守り、応援するアプリなので、私は双方のコミュニケーションを活性化するためのイベント企画を考え、実施しているんです。
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編集部
- コミュニケーションを活性化するイベント?例えばどんなものですか?
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河野
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インフルエンサー系の女性ライバーさんに向けたイベントでは、「女性誌CanCamに掲載される権利」を目指す企画だったり、音楽系のライバーさん向けでは、「オリジナル曲を作ってもらえる権利」を目指す企画などです。
ライバーさんの取材を配信上で行い、リスナーさんも一緒に参加できるというような、ライバーさんとリスナーさんが一緒に喜びを共有できる仕組みを作りました。

CanCam掲載権の撮影風景。河野さんは撮影にも立ち会ったそう。
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編集部
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ライバーさんだけじゃなく、応援するリスナーさんも楽しめるわけですね!
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河野
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そうなんです。私たちは配信・視聴の仕組みを提供するだけではなく、ライバーさんとリスナーさんが一体感を味わいながら盛り上がっていただけるようなイベントにしたいと思っています。
「このイベントで入賞したい」というライバーさんに対し、リスナーさんも同じ目標に向かって頑張れる。
そんな体験型イベントを提供しています。
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編集部
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毎月、どれくらいのイベントを企画しているんですか?
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河野
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Pococha全体では、月80本くらいのイベントを企画・開催しています。
基本的に自分が考えた企画については、実行・実現まで担当します。

Pocochaのイベント告知ページ。文章やデザインのイメージなども、企画担当者が考えているそう。
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編集部
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月80本ですか!?
そんなにたくさんのイベント企画をどうやって回しているんですか?
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河野
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イベント制作の協力会社の方や、アプリ内のデザインや実装を担当する社内のエンジニアやデザイナーと連携しながら仕事を進めています。
私たちは企画をトータルにディレクションする立場ですね。
始業後は、イベントの企画内容やページに載せるデザイン・文言などについて、各所とやりとりすることからスタートします。

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編集部
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ディレクションって、カッコイイお仕事ですね。
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河野
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イベントを実現するまでの日々の仕事は地道なものが多いです。
関係各所とやりとりをしたり、スケジュールを管理したり。
それに、イベントそのものに法律上の問題がないか、社会的なリスクがないかという点もクリアしなくちゃいけないので、社内の法律関連部署に確認をとったりする作業も必要なんです。
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編集部
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…なるほど。
華やかな仕事の裏側には、そういう地味な作業もつきものなんですね。
午後の業務スタート!〜メンバーと企画の打ち合わせ〜

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編集部
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これから何をするんですか?
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河野
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私より1年先輩のチームメンバーと企画の打ち合わせをします。
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先輩H
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どうも!今日はよろしくお願いします。
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編集部
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お邪魔させてもらいますね。どんなことを話し合うんですか?
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河野
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お互いの企画について、どうしたらより良いものになるのかを一緒に考えていきます。
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編集部
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今日はどんな企画について話し合うんですか?
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河野
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ライバーさんとリスナーさんがお揃いのオリジナルグッズをゲットできる企画を考えているんで、それについてアドバイスをもらおうと思ってます。
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先輩H
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河野さんは、これまでにも結構いろんなグッズ企画を手掛けているんですよ。
ユーザーに寄り添いいろいろ考えてくれてますね。
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編集部
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え〜っ!グッズそのものも河野さんが考えるんですか?
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河野
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例えば昨年の「食欲の秋」をテーマにした企画では、パンケーキ模様のブランケットを賞品にし、好評をいただきました!
企画したイベントで入賞ライバーさんやリスナーさんが喜んでくださっている様子を見る時は、やっぱり楽しいものですね。

河野さんがこれまでに企画したグッズの一部を公開!スウェットやクッション、缶バッチ、トートバッグなど、カワイイものがたくさん!!
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編集部
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いろんなことができるお仕事なんですね。
ところでHさん、河野さんって、どんな人ですか?
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先輩H
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明るくて元気な人ですね。
入社当初から、先輩の僕にも「それ、いいね〜!」とかフレンドリーに言ってきて、大物感というか、海外感が強めな人だなと(笑)。
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編集部
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大物感ですか(笑)。
チームの中ではどんな存在ですか?
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先輩H
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ムードメーカー的なところがありますね。
落ち込んでる人がいたら、誰よりも早くそれを感じ取って、元気づけようとしてくれるんです。
相手の気持ちを察することができるから、ライバーさんに寄り添った企画を考えるのが得意な人だなと思います。

打ち合わせ中も笑いが絶えない2人。河野さんが最近始めた趣味のサーフィンの話など、仕事以外の雑談でも盛り上がっていました!
14:00
お気に入りの場所でデスクワーク〜企画の仕事のやりがいって?〜

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編集部
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河野さんは、どんなところに仕事のやりがいを感じているんでしょうか?
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河野
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私の仕事は、アプリ内外の企画を通して、ユーザーの方々に喜びを感じていただき、少しでも人生が豊かになったと感じていただけることだと思うんです。
だから、ライバーさんやリスナーさんの感情の動きに触れる瞬間が、1番大きなやりがいになっていますね。
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編集部
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感情の動きって、どういうことでしょうか?
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河野
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ライバーの皆さんは、多くのリスナーさんに配信を見てもらえるように努力し、日々、成長しようと頑張っています。
イベント企画で入賞し、晴れ舞台を迎える時、努力が報われ喜んでいるライバーさんの笑顔や、そのライバーさんを応援してきたリスナーの皆さんが盛り上がっている姿を見ると、この仕事をやっていて良かったなと思います!

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編集部
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自分が企画したことで、みんなが喜んでくれるわけですもんね!
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河野
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はい。
それと、ライバーという職業はまだまだ一般的ではなく、発展途上にあるので、そこをもっと変えていきたい!と思ってます。
現在、YouTuberは社会的に認知され、憧れられるようになりましたが、ライブ配信におけるライバーは、今まさにその過程にいると思っています。
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編集部
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確かに、ライバーって華やかなイメージですが、職業として認知している人は多くはないかも…。
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河野
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一見、華やかに見えるライバーという職業ですが、皆さん陰では地道な努力を重ねていらっしゃいますし、仕事として真剣に取り組まれています。
なので、撮影の現場などで、ライバーさんから「親や友人が職業だと認めてくれない」という悩みを聞くと、私たちももっと頑張らなきゃ!と思いますね。
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編集部
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ライバーの皆さんを支えていく存在が、河野さんたちなんですね!
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河野
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私は、ライバーという素敵な存在が社会からも認知されて、それを応援するリスナーさんも幸せになれる世界を目指したいと思っています。
そのためにも、ユーザーの方々の反応を見ながら、少しずつ形を作っていけるよう、地道な積み重ねを続けていきます。
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編集部
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ユーザーみんなが幸せになる世界って、すごく素敵です!
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河野
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Pocochaのユーザーには、ライバーとリスナーという属性があります。
“どちらも含めたコミュニティー”という観点で、何が正しいのかを考えながら、みんなのためになる未来を作っていく必要があると感じます。
すごく複雑で難しいことだと思いますが、誰も正解を持っていないからこそ、自分たちで正解を作っていく面白さがありますね。

真剣に企画内容を考える河野さん。どの企画においても、「ユーザーがどう思うかを最優先に考えること」を大事にしているそう。
19:00
本日の業務終了!〜河野さんが考える「ベンチャーの仕事に向いてる人」って?〜
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編集部
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本日は、お疲れ様でした!
河野さんはなぜこの仕事を目指したんでしょうか?
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河野
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就活を始めるまでは、「こういう仕事がやりたい」とか、「こういう企業に入りたい」とか、特に考えていなかったんです。
でも、自分の頭で考えて、何かを形にしていくことが好きだったので、それができる環境がいいなと思っていました。
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編集部
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たくさんある企業の中から、DeNAを選んだのはなぜですか?
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河野
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就活中に出会った社員の方々の考え方に共感したからですね。
仕事だけでなく、世の中全体に対する考えをしっかり持っていて、社会課題を解決したい、世の中を良くしていきたいという思いがある方ばかりでした。
それぞれ自分ができることに真摯に向き合い、腰を据えて行動していると感じて、「こういう人たちと一緒に働きたい。この会社を信じよう!」と思いました。

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編集部
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なるほど!
河野さんもPocochaのユーザーを幸せにしたいという思いがありますもんね!
それでは、河野さんが考える企画の仕事に向いてる人って、どんな人ですか?
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河野
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考えながら手を動かし続けていける人ですね。
企画の仕事って、待ってるだけじゃ何も生まれない。
世の中にないものを自分で生み出さなくてはならないし、「ユーザーのために何を生み出すのか」が大事なんですよ。
そこを考える努力をできる人が向いていると思います。
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編集部
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世の中の流行も、ユーザーの考えてることもどんどん変わっていきそうですね。
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河野
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そうなんです。
特にライブ配信アプリは、変化のサイクルが早いと思います。
もしも私が1カ月間、何も考えず、何も生み出すことができなかったら、何万人ものユーザーを待たせてしまうことになります。
スピード感を持ってどんどん実行していくことが大事ですね。
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編集部
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河野さんって、学生時代はどんな人だったんですか?
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河野
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バイトに力を入れてましたね。
まず塾講師をやって、そこから塾が手掛けているWebメディアでライターをやったり、編集長をやったり。
カフェやお寿司屋さんの接客スタッフ、スーパーのレジ打ちにも挑戦しましたよ。
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編集部
- めちゃくちゃいろんなバイトをしてるんですね!
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河野
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結果的に、その経験が今に生かされているなと感じます。
塾講師では保護者の方との面談も任されていたので、社会人として信頼されることの大切さを学びました。
Webメディアの編集長を務めた時には、「どうすればもっと読んでもらえる記事を作れるのか」を考えたので、企画の仕事の基礎となる経験ができたと思います。
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編集部
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学生時代に編集長って、すごい経験されてますね!
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河野
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京大生が京大を目指す人に向けて発信するメディアでした。
どんなコンテンツを作るのか縛りなく自由に考えることができたし、いろんなところに取材に行けて、すごく楽しかったです。

オフィス内にはデスクがたくさん!この秋から、自分のデスクを持たず、どこで仕事してもOKなグループアドレス制になったそう。
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編集部
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幅広いジャンルでバイト経験されていますが、何を基準に選んでいたんでしょうか?
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河野
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得意なことや興味があることに挑戦していきました。
塾では得意科目を教えましたし、飲食店に挑戦したのは接客をやってみたかったからです。
スーパーで働こうと思ったのは、商品がたくさん並んでいる棚を見るとワクワクするからでした(笑)。
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編集部
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確かにスーパーの棚ってワクワクするかも(笑)。
それじゃ、最後に学生に向けて、バイト選びについてアドバイスをお願いします。
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河野
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学生時代って、興味のままにいろんな経験ができるラッキーな期間だと思います。
どんなバイトでも面白そうだと思ったら、深く考えることなく、取りあえずやってみるといいんじゃないかな。
そこで得た経験は、結果的に社会に出てから役立ってくるはずですよ!
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編集部
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河野さんもいろんなバイトに挑戦してますよね。
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河野
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社会人になると、仕事は「自分がやりたいからやる」だけではダメで、会社や社会に対する責任を果たさなくちゃいけません。
それに比べて、学生時代のバイトって、やるもやらないも、どんなバイトをするかも自分の選択の自由なので、いろんな経験ができて、いろいろ試せるものなんですよね。
今となっては羨ましいです(笑)。
最後に学生に一言

私が仕事で大切にしていることは、「全てに対して真摯に向き合う」ことです。
ユーザーさんに対しても、一緒に働く方々に対しても、仕事の中の小さな作業に対しても、ちゃんと向き合って工夫することを大切にしています。
私自身、今の自分がやっていることが、この先の何につながるのかは、はっきりわかっていません。
将来、自分がどうなっていきたいのかも、まだ全然見えていない状況です。
でも、だからこそ、ひとつ1つの出来事に真摯に向き合い、ひとつ1つの経験を積み重ねていくことが大事なんじゃないかなと思うんです。
何事も「これでいいや」と思えばそれで終わりだし、いつでもやめることはできます。
だけど、世の中のためにも、そして、自分の人生を豊かにするためにも、最大限に力を発揮していくことが大切だと思っています。
そうやって積み重ねていけば、いつか振り返った時、「全ての経験がつながって今の自分があるんだ」「やってきたこと全てに間違いはなかった」と思えるんじゃないかな。
HAMIDEL編集部より
最後までご覧いただきありがとうございます。
今回は、DeNAが運営するライブコミュニケーションアプリ「Pococha」の企画・運営を手掛けている河野さんの1日を追いました!
お仕事を通して、「誰も正解を持っていないからこそ、自分たちで正解を作っていく面白さがある」というお話がとても印象的でした!
企画を考える上で、常にユーザー目線で、工夫し続ける努力があるからこそ、Pocochaが盛り上がった時の喜びもひとしおなのではないでしょうか。
河野さん、最後まで笑顔で取材にお付き合いいただきありがとうございました!
DeNAのお仕事についてもっと知りたい方は上のボタン「DeNAのお仕事をもっと見てみる!」から、河野さんが担当されているPocochaについてご興味のある方は、下のボタンからもぜひチェックしてみてくださいね!
次回の記事公開をお楽しみに!
More…河野さんをもっと知りたい!
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河野さんの仕事グッズ。スマホとPCさえあればどこでも仕事はできるんですね!緑のケースにはAirPods、ポーチには化粧品が入っているそう。
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自分が企画したグッズを手に、笑顔の河野さん。ただ企画するのではなく、企画を通して人の心を動かすことが仕事のため、「常に生活の中での気付きに注意し、それがなぜなのか、どうしてそうなっているのかを考えている」そう。
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河野さんのスクリーンタイム。リモートワークが基本のため、よく使うのはオンライン会議ツールのZoom。朝起きた後には、Instagramで友人と交流することも日課だそう。
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河野さんが趣味で描いている水彩画。サーフィンやゴルフも好きで、休日は1人でゆっくり絵を描いたり、友人とアクティブにスポーツを楽しんだりしています。