我々にMNB(マイナビバイト)編集部から
「世の中にある気になる仕事の実態を調査せよ」という極秘指令が発令された。
社会にある数多の職業の中で一風変わった職種の現場に潜入し、仕事内容を調べて報告すべしという特命である。むろん我々に拒否権はない。
今回の調査ターゲットは「ローディー」。
調査隊の読者からリクエストがあった職種だ!
ライヴ会場にて楽器のセッティングや音作り、アーティストのサポートなどを行う仕事である。
そこで今回は、東京都目黒区のとある会社に勤める社員を調査しにやって来た。
名前:上田亜矢子(うえだあやこ)
生年月日:1992年4月13日(25歳)
職歴:ローディー歴約5年
給与:月給13万円+ライヴ現場ごとの歩合(昇給あり)
備考:社長にパソコンスキルを買われ、楽器の写真を使ったオリジナルカレンダー作りを任されたこともあるそう。
一通り調査をしたところで、休憩に入ろうとしているターゲットを追跡!そこで我々はローディーの実態をさらに究明すべく突撃取材を試みた!
ギターのチューニングに集中する上田さん。他にもベースやドラム、ピアノといった一通りの楽器を扱えるらしいが、上田さんは「何でも広く浅くというタイプだから、人に勝てるところがない」と謙遜する。
機材倉庫にてケーブルを巻き取っている1コマ。機材のいくつかには、使用する日付やアーティスト名などをマジック書きしたガムテープが貼られている。上田さんいわく、ポケットの中にガムテープがたくさん入っているのが“ローディーあるある”なのだとか?(上田さん提供写真)
上田さんが手早く操っているのはPA(音響)ミキサーだ。本来、ローディーの専門分野ではないようだが、上田さんはマルチな才能を発揮している。
「ローディーという職種はなかなか長続きする人がいないし、女の子も少ない」と上田さんは漏らしていた。もしかすると、ミーハー気分で飛び込んでしまったがゆえに「こんなはずじゃなかった」と早々にあきらめてしまう人がほとんどなのかもしれない。
だが上田さんは、「働き始めのうちはお給料が高くないけれど、好きなことをしてお金がもらえて幸せ」だとも語ってくれた。他の人にはできない経験を積めるし、仕事で全国各地を訪れ、地方のおいしいグルメを味わうのも楽しいという。
音楽や楽器に触れるのが好きならば、それだけでローディーの素質があると言えるのではないだろうか。あとは、着実な努力によって道を切り拓こう。