みなさんは「ビブリオバトル」をご存知ですか?
必要なものは、本、5分のプレゼン時間と2,3分の質疑応答時間を測る時計だけ。本の甲子園とも表現され、発表者のバトラーが自分の選んだ本を5分間でプレゼンし、1番読みたいという票を集めた本がチャンプ本なります。
2019年1月20日(日)に行われたマイナビ第5回全国高等学校ビブリオバトル決勝大会には、都道府県大会、ブロック大会でチャンプ本を獲得するなどした40数人の高校生が集い、熱いバトルを繰り広げました。今回は、そんなマイナビ第5回全国高等学校ビブリオバトル決勝大会に、特別ゲストとして参加された作家の原田マハさんにご自身の学生時代のお話と、これからお仕事を始める方へのエールをいただきました。
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なんという眩しい時代を過ごしたんだろうと懐かしく思います。
―― 今日は高校生大会ですが、原田さんが学生時代に夢中になっていたことはありますか?
高校時代は絵を描くのと文章が好きな学生でした。本ももちろんたくさん読みましたが、自分で創作するのが何よりの楽しみだったんです。
自分の高校時代の思い出をベースにして書いた『でーれーガールズ』という小説がありまして、「でーれー」は岡山の方言で「ものすごい」とか「猛烈だ」とかそういう意味で、感嘆の言葉として「でーれーな!」とか「でーれーやつやな」「でーれーすきなんじゃ」みたいに使います。
父の仕事の転勤で小学生6年生の時に岡山に住むようになって、そのあと7年間ちょうど自分の青春時代の高校生活を岡山で過ごしたんですね。いろいろな事があった時代ですが、後から考えてみると高校時代ってすごくきらきらしていて。輝きの中に自分がいる時は誰も気が付かないものなんですよ、自分自身が輝きの中にいるって。
振り返ってみて、なんという眩しい時代を過ごしたんだろうと懐かしく思います。
―― 学生時代から書くことが好きだったのですね。
はい。小学生の頃から好きで、小説というようなものでもないんですが、絵入りの物語を書いたり、漫画を描いたりしていました。
生意気な時代ですから、自分の中のイマジナリーラバー、憧れのヒーローのような想像上のボーイフレンドを作っていました。今で言うと2次元ラブ。漫画やアニメの主人公に恋をしてしまう子もいますが、本当にその走りだったなあと思います。
―― その主人公をご自身で書かれていたんですね。
はい、自分だったらこういうボーイフレンドが欲しいなという主人公を作って満足していました。
自分で作った物語や漫画をクラスメイトに回すと、皆がわーって夢中になって読んでくれたんです。それがすごく嬉しくて。たわいない話なんですよ、ボーイミーツガールのような物語をみんな楽しんでくれました。
フィクションの中の話なのに、「こんな人がいてね」と話しているうちに、フィクションの話が本当のことのように思えてきて、すると周囲の友人たちもその話を信じ込んでしまったんです。嘘をつくつもりもないのですが、「実は私の妄想だった」と言えなくなってしまって、どうしよう!と。
でも、夢は夢としてとっておきたいなと思い、私には素敵なボーイフレンドがいる仮定で高校時代通したんですよ、実は。
―― それはすごいですね!
でも心の中にずっと引っかかっていて。
卒業から30年か35年位経った時に同窓会がありました。
参加の際「昔からいろんな想像で絵を書いたり物語を書いたり皆を楽しませてくれたがなー。」「あんたはそういう人じゃった。」と、私が作家になったことをとても喜んでくれていたんです。
それを聞いて、これは学生当時にしていた話は自分の妄想だったんだよ、としっかり伝えなきゃと思いました。同窓会の時には言えなかったんですが、同級生が出てくる高校時代の小説書くことを約束して。『でーれーガールズ』って名前にするからってその場で決めました。
まもなく連載が始まり、結果的には小説にもなり映画にもなって。作品を通して当時の物語りは「こういうことだったんだよ」とやっと真実を伝えられました。同級生は「そうじゃと思っとったわー」「夢を見させてくれたからええんじゃー」「ほんまに良かったー」と言って許してくれて、ホッとしました。
35年間も私、こんなこと思い続けていたんだと思いました。
過去の私は、未来の私のメッセージを受け取っていたかもしれない。
―― 小学生の頃から書くことが好きだった原田さんですが、小説家になったのは40歳を越えてからというのは、何かきっかけがあったのですか?
高校生のみなさんからすると40歳という年齢は、遠い未来だと思います。今50代になって10代のことを振り返ると、ありありと思い出すことがあります。
学生時代の自分は、ちょっとしたことにガックリシタリ、意気消沈したり、くよくよすることも、たくさんありました。自分の未来は、希望している方向へ向かっているのか?モヤモヤしている部分があったんです。
書くことが好きだけど、小説家になろう!漫画家になろう!と明確に考えていなかったんです。散々自分の妄想の世界で遊んでいるくせに、いざ現実と向き合うと現実的で。小説家になるなんて、考えていませんでした。
もちろん大好きな作家はたくさんいるけど、自分がなれるって想像もしていなかったです。
過去を振り返ると、その時代時代の意気消沈している私のところに行って「大丈夫だから、進んで進んで!絶対大丈夫だからね!」って言ってあげたい。
思い返すと、過去の私は未来の私のメッセージをどこかで受け取っていたかもしれません。
過去の18歳の私、20歳の私、40歳の私といろんな私がいるんですが、何故かわからないけど明日が来ることだけはわかっていて、わからない事だらけでも、“生きていれば明日が来ることだけはわかっているから、明日まで頑張ってみよう”という気持ちがありました。
今の年齢になると未来の私からの声はあまり聞こえなくて、むしろその過去の私に向って色々発信している感じがするので、あの頃の私に向って今の私が色々言っているのかもしれません。
だから、書くことを決めた40歳の頃の私も、大それたことをしようと覚悟を決めて一歩踏み出したんですが未来の私が「行っておきな!」って言っていたのかもしれません。
―― そこで、行っておきなって。 って声がしたんですね。
そうなんです、今、進路など様々な悩みを抱えている方もいるかもしれませんが、こうだと思ったことがあったら耳を澄ましてみれば良いんです。
多分、未来の自分自身が必ず何かを囁いてくれているはずだから。
絶対、心配しないで、未来の自分に向って歩いて行けばいいと思います。
お話を伺った方:原田マハさん
1962年東京都生まれ。伊藤忠商事株式会社、森ビル森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館勤務を経て、2002年フリーのキュレーター、カルチャーライターとなり、2006年より作家となる。
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