「ぼくらの未来に、近道を。」をミッションに、マイナビバイトと日本テレビがZ世代向けに立ち上げた共創プロジェクト、Zエンタメアカデミー。
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Zエンタメアカデミー第二弾「Zドラマ制作アシスタント体験」でコラボした日本テレビ 「Zドラマ 『沼る。港区女子高生』」。「Zドラマ」とは、「Z世代に向けたエール」をコンセプトに、ドラマの世界観をメディアや手法にとらわれず、SNS、楽曲、ライブ配信、映画、舞台など自由なカタチで描き出すドラマプロジェクトです。
本記事では、Zドラマのプロデューサーを務めている平岡さんへインタビューをしています!
【平岡さんのプロフィール】
2014年に博報堂に入社。TBWA\HAKUHODOにて営業職を経験したのち、社内制度を利用してマーケティング部署に異動。博報堂DYメディアパートナーズおよび博報堂でデータマーケティング領域の業務に携わる。その後、2022年日本テレビに入社。ICT部門で新規ビジネス開発業務を担当。
テレビ局に就職したい!など、エンタメコンテンツに携わりたいと考えている方だけでなく、将来どんな仕事をしよう?と悩んでいるという方にも、学生の今なにを意識して日々過ごせばよいか、参考になるお話を聞くことができました!
現在のお仕事について
日本テレビではどのようなお仕事をされていますか?
Zドラマのプロデューサー業務が中心です。プロデューサー業務は多岐にわたっていて色々なタイプのプロデューサーがいるのですが、僕はビジネスプロデューサーという肩書です。
Zドラマはドラマを作ることが柱としてありつつ、少しでも多くのZ世代の心をとらえて長期的に関係性を築いていき、ビジネスとして大きくしていくことを目指しています。ビジネスプロデューサーとは何かというと、そのための設計部分をメインとする仕事です。
具体的に言うと、今回のZエンタメアカデミーの取り組みのようにスポンサーさんとの連携もそうですし、Zドラマの終了後マーケティングの観点から見てどうだったのか、視聴率やSNSの数字も常にモニタリングして、どういうコンテンツがZ世代に受け入れてもらえるのかという分析をしてPDCAを回しています。
広告代理店ではどんなお仕事をされていたのですか?
最初の3年間は営業の仕事をしていて、CMや新聞広告を作る制作部門を引っ張っていく役割でした。自分のキャリアを考えたときに、もう少し領域を変えたいなと思い、社内のマーケティング職の試験を受けて異動しました。そこからは4年間マーケティングの部署でデータマーケティングの領域を中心に、顧客データの分析や広告効果を統計的に可視化する仕事をしていました。
どうしてこの仕事を選んだのか、教えていただけますか?
新卒では広告代理店に入社しました。もともと入りたいと思ったきっかけは、高校生の時に見た、広告代理店を舞台にしたテレビドラマですね。それを見て楽しそうだったので、その時からずっと広告代理店で働きたいなと思っていました。
現在のお仕事に転職するきっかけは何だったのですか?
マーケティングの仕事もとても楽しかったのですが、自分の人生を見つめ直した時に「常に好きなことをやっていたい」という思いがあって。改めて自分が何をしたいのだろうと考えた時に、コンテンツの世界に身を置きたいという思いが強かったことに気が付きました。それこそ最初に就職先を決めたきっかけもテレビドラマだったり、高校生の時もバスケ漫画を読んでバスケ部に入ったりするくらい、コンテンツと僕の人生の関わりってすごく強いなと思っていました。そこでコンテンツを作る会社の中で人の心を動かす仕事をしたいなと思い転職しました。
仕事で心がけていることはありますか?
前職時代の上司が言っていたことなのですが、仕事はすべて想像力だということです。例えば営業の仕事でも相手が何を考えているのだろう、どういうものを求めているのだろうと考えることは想像力が必要です。企画書一つ作るにしても、どういうストーリーが伝わりやすいのだろうと想像力をはたらかせて考えたり。マーケティングのお仕事も、一般消費者の方が欲しいと思うには、どういうインサイトやきっかけがあるのだろうと考えるのも想像力。
それってアルバイトの時もそうですし、社会人になってからも、会社が変わってもそうですし、すべてにおいて想像力はすごく大事だなと思っています。特に日本テレビだとコンテンツを作ることが業務の柱としてあります。脚本づくりの時には、キャラクターの一人一人がどういう人なのだろうとその人になりきって想像することが大事だと学びました。
このお仕事の魅力・やりがいについてお伺いできますか?
右脳と左脳のあいだで綱渡りしている感覚がすごくあります。マーケティングの視点に立つと、データからこういうものが受け入れられているからこういう目線で作ったほうがいいのでは、と左脳で考えて、それをもとにドラマの戦略は立てられるのですが、結局やっぱりコンテンツって生き物というか、作り手のパッションや感性、自分が面白いと思うものを信じられるかみたいな、右脳の部分も大事だと痛感して。
右脳的に、感覚的に考えることもすごく大事ですし、逆にそれだけじゃなくてどう届けるかの設計といったロジカルな部分もすごく大事なので、そのバランスが楽しいというか。どっちも体感できるので楽しいし、裏を返すとめちゃめちゃ難しいです(笑)
新しいことにチャレンジする時はどういう気持ちで取り組んでいますか?
謙虚な気持ちで、1年生としてとりあえずがむしゃらにやってみることは必ず心がけています。どうしても社会人の年次を重ねるとちょっとカッコつけたくなることってあると思うのですが、自分が知らないこともあるということを受け入れて、謙虚な気持ちで学んでいくことが大事かなと思いますね。与えられた仕事に対してもそれは同じで、とりあえずまずはやってみることかなとも思います。
平岡さんが誰よりも努力していることはありますか?
僕の性格的に、自分がやりたくないことはやらない人なんですよね。で、やりたいことは努力と思わずに頑張るようにしています。とはいえ、やりたいことだけやっていると仕事にならないじゃないですか。なので、やりたくないことをどう捉えなおしたら楽しくなるのか考えるようにしています。
前職の時も、データ系のマーケティングをやっていたのでExcelの膨大な集計があったんです。一見するとそれってやりたくない部類に入ると思うんですけど、マウスを使わずにキーボードだけでExcelの集計ができたらかっこいいなと思って。そういうモチベーションでやると意外と楽しかったりしました。そのために関数をひたすら覚えるとか。そういう思考回路ですね。
楽しめるようにしているので努力という感覚はあまりなく、やりたくないものをどうしたら楽しめるのだろうというベクトルで頑張るという感じです。
学生時代のお話
学生時代のアルバイト経験を教えてください
大学生の時に地元の鉄板焼き屋さんで1年ちょっと働いていました。あとはインターンシップがメインでした。
インターンシップは何をされていましたか?
今思うと過酷だなと思うのですが、マーケティングのコースに参加してもらうための営業電話を、学生さんにひたすらかけ続けるというインターンシップをやっていましたね。
インターンシップを始めようと思ったきっかけはなんですか?
もともとビジネスコンテストを運営するサークルに所属していまして、その中でスポンサーさんとして協力してくださっていた一つの会社から「ちょっと手伝ってくれない?」と声をかけられたのがきっかけでした。
バイトやインターンシップで成長できたなと思う部分はありますか?
「お金を稼ぐことは大変だな」という思いは社会人になってからも強く残っていて、アルバイトの時が一番強烈だったのかなと思っています。自分が頑張った労働に対しての対価としてお金が支払われるっていうことを体感できたのがアルバイトでした。
社会人になってからも、前職の広告代理店勤務時の上司から「自分が納得いくまでできたのか」ということをすごく言われていて。そのように「対価としてもらっているものに対して、それに見合うように頑張るものだよ」ということはアルバイトの時「時給」という分かりやすいかたちで学べていたかなと思います。
バイトを通じて気づけた自分の強みは何かありましたか?
自分のポジティブさに気づけました。怒られたり失敗したときに、もちろん反省はするのですが次の日に全然引きずらないタイプで。失敗することって自分のミスから発生することだと思うので、それが分かれば反省はするけど後悔する必要はないのかなと思っています。
自分のポジティブさは社会人になっても変わらないかなと思ってます。仕事で失敗しても挫折とはとらえず、ポジティブシンキングで乗り越えられていますね。
この仕事に就く際の選考で意識していたことや印象深いエピソードなどあれば教えてください。
広告代理店入社時の選考で「何か面白いことを考えろ」とざっくりとしたお題がエントリーシートにありました。僕はバレンタインの時に「チョコください」と書いた箱を持って駅に立っていたことがあるんですよ。朝からずっと立っていたんですけど全然もらえなくて。でも夕方から夜になるとぽつぽつもらえるようになったんですよ。
「なんでくれたんですか?」と聞くと、社会人の方は義理チョコを余分に会社に持っていっていて、余ったチョコを捨てるのがもったいないからという理由でたくさんくれたんですよ。これって世の中義理チョコだらけですごくもったいないんじゃないかと思って、義理チョコをもとにして、別のチョコレートを作って売り物にするという企画をエントリーシートに書きました。それが好評でしたね。
様々な人生経験を積むことで、エピソードの引き出しが増えていったんですね。
学生時代どんなことを頑張ればよいかアドバイスはありますか?
やはり想像力を培うことは学生時代なおさら大事だなと思っています。広告業界もそうですけど、人の心を動かすって、人の心を分かっていないとできないと思うんですよ。じゃあどうやったら人の心が分かるかというと、もちろん勉強でインプットできる部分はありますけど、自分の人生経験が大事だと思います。なので、色々な経験を学生のうちからするのはすごくいいのかなと思います。僕自身は学生の時にはアルバイトやインターンシップもそうですし、サークルで代表を経験できたこともすごくありがたかった。自転車で日本を回ったりもしたんですが、やってみると意外と学べることも多くて。
人生経験を増やすことが想像力につながって、特に日テレの仕事だとそれが仕事に直接跳ね返ると思います。それこそ企画や脚本の打ち合わせでは、「私だったらこう思った」とか「こういう経験を私はしたので、こうじゃないですか」と自分の感覚や経験から議論が進むことが結構あるので、やっぱり経験ですかね。
最後に
ご自身の今後の目標について教えていただけますか?
長期的な目標だと、僕は学生時代からずっと夢はないですし、今でもなくて、ただ毎日楽しく生きていきたいっていうだけだったりします。直近だと、前職で培ったマーケティングの知見をテレビ局での仕事に生かすことが目標ですかね。
日本テレビには本当にコンテンツが好きな人が集まっていて、みなさんコンテンツ愛にあふれまくっているんですよ。でも面白いコンテンツを作ってもそれだけじゃだめで。しっかりとどう届けるかまで作っていかないとそもそも振り向いてすらもらえない時代なので、そこでマーケティングの知見を活かせればいいなと思っています。
10代の皆さんに、一言メッセージをお願いします!
自分がやりたいと思えることからまずやってみて、それが経験となってのちに生きてくるのは間違いないと思うので、好きなことを見つけてほしいなと思っています。ただ、現実問題好きなことだけで生きていくのはなかなか難しいので、そういったときに「自分のできること」と「社会的にすべきこと」をセットで考えるようにしています。
例えばコンテンツビジネスがやりたい時に、「自分のできること」は何だろうということを考えたらマーケティング知見を活かせるんじゃないかと思いましたし、「社会的にすべきこと」は何だろうと考えたら、単純にコンテンツを作るだけじゃなくて届け方も設計しなきゃいけないよね、というようにセットで考えないと好きなことをやるというのは難しいと思っています。
この考え方は学生時代から持ち続けていました。「自分にできること」、「社会的にすべきこと」をセットで考えたうえで、好きなことをまずやってみるっていうのがいいのかなと思います。
いかがでしたでしょうか。
平岡さんが携わっている「Zドラマ 『沼る。港区女子高生』」とコラボした、ドラマ制作アシスタント体験取り組みの様子はZエンタメアカデミー特設ページで紹介しているので、ぜひチェックしてくださいね。
▼Zエンタメアカデミー 特設ページ
https://baito.mynavi.jp/contents/academy/
今後もZエンタメアカデミーでは、日本テレビで放送している番組を通して、今のエンタメ業界に欠かせない動画制作やSNS戦略、ドラマやバラエティといった番組制作などの裏側まで、エンタメのプロから直接学べる機会を定期的に提供していきます。
次回の募集もお楽しみに!