『マイナビバイトTIMES』編集部は、外部調査パネルによるWEB調査から「就活を終えた大学生がガクチカ(学生時代に力を入れたこと)で語った内容に関する調査」を行いました。
1. ガクチカとは
ガクチカとは、大学生の就活(就職活動)の選考において定番の「あなたが、学生時代に力を入れたことについて教えてください」という質問の略称です。
現在は、「学生時代に力を入れたこと」の略称として使われていることが多いようです。例えば、大学で所属するサークルやゼミ、アルバイト先でのエピソードなどを交えて、「自分がどう考え、どのように行動し、そこから自身の成長をどう捉えているか」を企業の採用担当者に伝える事がセオリーとされています。
しかし、コロナ禍で外出や行動が規制された大学生にとって、ガクチカで語れる具体的なエピソードがあまりない、といった課題もあるのではないでしょうか。
そこで、マイナビバイトTIMES編集部では、就活を終えた大学生800名を対象に、実際にガクチカで語った内容に関するWEB調査を行いました。
これから就職活動を控える大学生にとって本調査結果が参考になれば幸いです。
2. ガクチカの調査方法
調査方法
外部調査パネルによるWEBアンケート調査
調査期間
2022年6月1月~2022年6月30日
調査対象
就職活動を終えた現役の大学生/大学院生
回答者数
800名(男性178名/女性622名)
※複数回答であるため、回答票数の合計は回答人数と一致しない場合があります。
3. ガクチカ調査の結果
就活を終えた大学生がガクチカで語ったテーマ第1位は「アルバイト」。サークルやゼミ、インターンよりも多い結果に!
就活を終えた大学生800名を対象に、就職活動(就活)でガクチカをテーマに話した内容について調査した結果は以下のとおりです。
就職活動でガクチカ(学生時代に力を入れた事)をテーマに話した内容を教えてください。(複数回答)
n=800(男性:178/女性:622)
1位は「アルバイト」。2位、3位は「サークル」「ゼミ」でした。意外だったのは、回答者の約10%がインターンを「ガクチカ」としていることです。
その他では、「資格取得」「部活動」「授業・勉学・研究」という回答が多く見られました。中には「編入学試験」「日常生活」「自治会・地域内活動」「アプリ開発」「寮生活」という声も。
コロナ禍で外出や行動が規制された大学生活の中でも、「アルバイト」や「サークル」など身近な活動をガクチカで語った大学生が多いという結果になりました。
アルバイトをテーマにガクチカを語った人は、「コミュニケーション能力」や「対応力」の成長を実感。
ガクチカでアルバイトについて語った大学生422名に対して「アルバイトを通じて成長したと思えること」を調査した結果は以下のとおりです。
アルバイトをしてあなたが成長したと思うことを教えてください。(複数回答)
n=422(男性:81/女性:341)
1位は「コミュニケーション能力」、2位は「接客」という結果になりました。「これらの能力を身に付けるために、挑戦や分析を重ねて努力した」という方や「店長・先輩のアドバイスを通して身に付けられた」という方など、接客経験を積み重ねて自分なりに考えて行動した結果、成長に繋がったという方が多かったです。
3位は「対応力」でした。「多くのお客さまと接していく中で、その場の状況に応じて臨機応変に対応できるようになった」と回答した方が多かったです。
他にも、「スタッフみんなで協力して働いたり、相手のことを考えて行動したりすることで周りを見られるようになった」「バイトリーダーとして、コミュニケーションを取り、信頼関係を構築するなど、責任感や周囲を巻き込む力が身に付いた」「わからないことは調べたり人に聞いたり、同じミスを繰り返さないようにするなど仕事に真剣に向き合った結果、社員の仕事を任せてもらえた」「この仕事に向いてないと言われたが努力して成長し、向き不向きにとらわれなくなった」と回答した方も。
アルバイトでの努力や経験から、コミュニケーション能力・接客といった「さまざまな人と関わる上で大切な能力」や、対応力といった「仕事をするうえで求められる能力」などさまざまな能力が身に付くことがわかりました。アルバイトを通して就職活動時にアピールでき、就職後にも役立つ成長ができるといえるでしょう。
4. ガクチカに関する本記事のまとめ
ガクチカ調査の経緯
『マイナビバイトTIMES』編集部は、コロナ禍で外出や行動が規制された大学生の「ガクチカ」の実態を探るべく、就活を終えた大学生800名を対象に、「就活を終えた大学生がガクチカ(学生時代に力を入れたこと)で語った内容に関する調査」を行いました。
ガクチカの調査結果①
ガクチカで最も多かったテーマは「アルバイト」、次いで「サークル」、「ゼミ」という結果になりました。
ガクチカの調査結果②
アルバイトを通して成長できたことは「コミュニケーション能力」や「接客」など、人との関わり方を学んだと回答した学生が多かったです。
コロナ禍で制限の多かった留学やボランティア活動よりも「アルバイト」や「サークル」「ゼミ」など、身近な活動に注力した学生が多い結果となりました。
これから就活を迎える大学生へ
本アンケート調査の最後に「大学1年生・2年生にガクチカの観点で、アルバイト選びのアドバイスがありましたら教えてください」という質問をしました。 これから就活をする大学生の皆さんの参考になりましたら幸いです。
アルバイトを選ぶ際のアドバイスとしては、「人と関わる経験をしておくべき」「やりたいと思ったことは挑戦してみる」「自分がどんな力を付けたいかをよく考えて、その力が付くような仕事を選んだほうが良い」という声が多かったです。やりたいことがあれば思い切って挑戦してみたり、どんな力を身に付けたいか考えた上でアルバイトを選んではいかがでしょうか。
実際に取り組む際には、「目的や成長意欲を持って取り組むことが大事」「どう工夫をして取り組むか、何を考えどのような行動をとったかが大切」との声が。ただ指示通りに働くだけではなく、目的を意識して行動することが大切ですね。
ガクチカの内容を考える上では、「すごいエピソードを話すよりも何を得て、何が身に付き成長したか、自分にしか話せないエピソードにするのが大切」「アルバイトから何を学んだのか、以前はできなかったことがどうできるようになったのかが重要。頑張ったことは人それぞれだから、無理に大きく見せようとしなくても大丈夫」との声がありました。アルバイトを通して、自分は何が成長できたのか振り返ってみると良いでしょう。
目の前の物事に真剣に向き合い、目的意識を持って行動することがあなたの「ガクチカ」につながるのではないでしょうか。皆さんもぜひアルバイトやサークルなど、積極的に取り組んでみてくださいね。
<監修者プロフィール>
コォ・マネジメント株式会社 代表取締役
窪田 司
https://co-management.co.jp/