目次
- 1.源泉徴収票とは?
- Q.源泉徴収票はアルバイトももらえる?
- Q.年収103万以下の場合は?
- Q.源泉徴収票はいつどこでもらえる??
- 2.バイトを辞めた後に源泉徴収票をもらえなかったら?
- 3.バイトでも確定申告するなら源泉徴収票が必要
- 4.新卒社員はアルバイトの源泉徴収票が必要
- 5.バイトの源泉徴収票に関するよくある質問
- Q.短期バイトの源泉徴収票が手元にない場合は?
- Q.新卒社員がバイトの源泉徴収票を提出しなかったらバレる?
- Q.バイト先へメールで源泉徴収票の発行依頼をしても良い?
- Q.新卒の年末調整までに源泉徴収票が間に合わない場合は?
- Q.アルバイトの源泉徴収票は再発行できる?
- Q.新しいバイト先に前のバイト先の源泉徴収票を出す必要はある?
- 6.バイトでも源泉徴収票は必ず受け取ろう
源泉徴収票は正社員に必要な書類だと考える人が多いかもしれませんが、アルバイトでも確定申告をするなら源泉徴収票が必要になります。
本記事では、源泉徴収票はどこでもらえるのか、もらえない場合はどうすれば良いのか、どういったケースで源泉徴収票が必要になるのかについて解説。
現在アルバイトをしている人や、直近でアルバイトを辞める予定がある人は、ぜひ参考にしてください。
1. 源泉徴収票とは?
源泉徴収票は、1月1日から12月31日の一年間で、勤め先から支払われた給与・賞与の総額と、納めた所得税の金額を記載した書類のこと。
年収が決まってから所得税を一括で払うのでは、納税者の負担になってしまうため、おおよその所得税を天引きするのが源泉徴収という制度です。
8.8万円以上稼ぐ月がある場合は給与から天引きされますが、月々の給与から所得税が控除されているのを確認したことがある人もいるでしょう。
最終的に正確な年収に対する所得税額を決定するために、年末調整や確定申告を行います。
以下では、アルバイトでも源泉徴収票はもらえるのか、いつどこでもらえるのかについて解説します。
源泉徴収票はアルバイトももらえる?
源泉徴収票は、雇用形態に関係なく発行されます。
つまり、アルバイトとして働いている場合でも、源泉徴収票の受け取りが可能です。
企業は原則、給与を受け取っている従業員全員に対し、源泉徴収票を発行する義務があります。
もし、源泉徴収票を発行してもらえていなければ、店長や経理担当者などに発行してもらうように伝えてみましょう。
年収103万以下の場合は?
年収が103万円以下のアルバイトの場合も、源泉徴収票はもらえます。
源泉徴収の有無に関わらず、企業にはすべての従業員に源泉徴収票を発行する義務があるためです。
年収が103万円以下の場合は所得税が課税されないため、源泉徴収はされません。
しかし、源泉徴収票は、年間収入と所得税の納税金額を証明するための書類であるため、年収103万円以下のアルバイトにも発行されます。
関連記事:【簡単解説】103万の壁はいつ廃止?超えたらいくら払う?
源泉徴収票はいつどこでもらえる?
源泉徴収票は、年間の収入と所得税額が確定した年末調整後に発行されます。
会社の総務人事部門の担当者が、その年の11月〜12月にかけて手続きを行い、従業員一人ひとりに対して配布されるでしょう。
源泉徴収票の発行時期については、所得税法によって以下のとおりに定められています。
第二百二十六条
居住者に対し国内において第二十八条第一項(給与所得)に規定する給与等(第百八十四条(源泉徴収を要しない給与等の支払者)の規定によりその所得税を徴収して納付することを要しないものとされる給与等を除く。以下この章において「給与等」という。)の支払をする者は、財務省令で定めるところにより、その年において支払の確定した給与等について、その給与等の支払を受ける者の各人別に源泉徴収票二通を作成し、その年の翌年一月三十一日まで(年の中途において退職した居住者については、その退職の日以後一月以内)に、一通を税務署長に提出し、他の一通を給与等の支払を受ける者に交付しなければならない。ただし、財務省令で定めるところにより当該税務署長の承認を受けた場合は、この限りでない。
もし、年の途中でアルバイトを退職した場合は、退職日以後の一カ月以内に発行されます。
退職した場合も、源泉徴収票が発行されなかったり、不備があったりした場合は店長や企業の総務人事担当者に連絡しましょう。
2. バイトを辞めた後に源泉徴収票をもらえなかったら?
以下では、アルバイトを辞めた後に源泉徴収票をもらえなかった場合の対処法について解説します。
辞めたアルバイト先に源泉徴収票を発行してもらう
退職後は、原則一カ月以内に源泉徴収票が発行されるようになっています。
もし、源泉徴収票が一向に届かないようであれば、元バイト先に連絡して、源泉徴収票を発行してもらうよう依頼しましょう。
勤務先は従業員の源泉徴収票を発行する義務があるため、ストレートに伝えて問題ありません。
また、元バイト先に行きにくい場合は、自宅へ郵送してもらえないか相談してみると良いでしょう。
「源泉徴収票不交付の届出書」を税務署へ提出する
元バイト先に依頼をしても発行してもらえない場合や、元バイト先の担当者の連絡先が分からない場合などでは、税務署に相談することも視野に入れてみましょう。
税務署を通せば、源泉徴収票を発行するよう勤務先に指導を入れてもらえます。
必要な書類は、国税庁のWebサイトからダウンロードが可能です。
書類には、勤務先に依頼しても発行してもらえなかった経緯や、担当者の連絡先が不明なことなど事情を記載しましょう。
必要事項を記入し、自身の住所の管轄税務署へ提出すれば、手続き完了です。
3. バイトでも確定申告するなら源泉徴収票が必要
確定申告をする際には、源泉徴収票が必要です。
アルバイトの場合でも、年収が103万円以上であれば所得税が発生するため、確定申告が必要になります。
また、以下のケースでは年収103万円以下でも確定申告が必要です。
自身が当てはまるかどうか、チェックしてみましょう。
年末調整が勤務先で行われていない場合
年末調整は、納め過ぎた税金がある場合に税金が還付される仕組みです。
本来は勤務先を通して年末調整を行い、支払うべき税金を調整しますが、年末調整が行われなければ自分で確定申告しなければなりません。
アルバイトの年収が103万円以下の場合であっても、給与が8.8万円を超えた月があると、所得税が徴収されています。
年末調整をしないと税金を納め過ぎている可能性があるため、確定申告をして還付金を受け取れるようにすると良いでしょう。
複数のアルバイトを掛け持ちしている場合
年末調整ができるのは1社のみであり、複数のアルバイトを掛け持ちしている場合は注意しましょう。
もし掛け持ちしていて、メインのアルバイト以外の掛け持ち先の年収が20万円を超える場合は、確定申告が必要です。
ただし、メインのアルバイト先に、他のアルバイト先の源泉徴収票を提出することで、すべてを合算した年末調整を受けられることもあります。
掛け持ち先のアルバイト年収が20万円以下の場合や、メインのアルバイト年収が103万円以下であれば、確定申告の必要はありません。
年末までにアルバイトを辞めた場合
年末調整は、年末の12月31日まで在籍している人を対象に行われる手続きです。
つまり、年内にアルバイトを辞めると年末調整を受けられないため、確定申告が必要になります。
ただし、年内に新しい会社で勤務することになれば、源泉徴収票を新しい勤務先に提出することで、確定申告は不要となります。
年内にアルバイトを辞めて、年内に新しい勤務先で働かない場合は、確定申告が必要なことを覚えておきましょう。
給与以外に20万円を超える所得を得た場合
勤務によって給料を受け取っている人が、副業で20万円を超える所得を得た場合は確定申告が必要です。
勤務による給料とは、正社員だけでなくアルバイトも含まれます。
例えば、動画配信プラットフォーム・SNS・ブログなどによって収益が発生しており、その収益が20万円を超えていれば確定申告が必要です。
フリマアプリによる売却益は、生活用動産の売却として所得に含まれませんが、30万円を超える骨董品の売却や、転売によって所得を得ている場合は課税対象になるので注意してください。
アルバイトの確定申告については、以下の記事で解説しています。ぜひ併せてご確認ください。
関連記事:【税理士監修】アルバイトでも確定申告が必要な人ってどんな人?無申告時のペナルティーも
4. 新卒社員はアルバイトの源泉徴収票が必要
新卒社員は、入社前の年内にアルバイト収入があれば、年末調整を行う際に源泉徴収票の提出が求められるでしょう。
年末調整では1月~12月の給与によって税金を算出するため、4月入社の新卒社員であれば、1月~3月のアルバイト収入について記載されている源泉徴収票が必要になります。
1月から3月のアルバイトの源泉徴収票はいつもらえる?
源泉徴収票は、退職日から一カ月以内に発行されます。
例えば、新卒社員として入社する前の3月10日にアルバイトを退職していれば、一カ月後の4月10日までには発行されるようになっています。
つまり、年末調整を行う11月〜12月ごろの時点には手元にあるはずです。
1月〜3月の所得が20万円以下の場合、確定申告は不要ですが、源泉徴収票の提出は必要です。
もし源泉徴収票が手元にない場合は、元バイト先に発行依頼をし、年末調整までに間に合うようにしましょう。
5. バイトの源泉徴収票に関するよくある質問
最後に、アルバイトの源泉徴収票に関するよくある質問を紹介します。
Q.短期バイトの源泉徴収票が手元にない場合は?
短期アルバイトも、原則として退職後一カ月以内に源泉徴収票が発行されます。
短期アルバイトを行っており、以下の条件に当てはまる場合は源泉徴収票が必要です。
- 短期アルバイトとメインのアルバイト収入を合わせて年収が103万円を超えた
- メインのアルバイトで年末調整を受けており、短期アルバイトの所得が20万円を超えた
- 源泉徴収された所得税の還付を受けたい
もし、源泉徴収票が発行されておらず、手元にない場合は短期アルバイトの担当者に連絡をして、発行依頼をしましょう。
単発バイトを含む短期バイトで確定申告が必要なケースについては、以下の記事で解説しています。
短期バイトを行った方、またはこれから行う予定がある方は、ぜひチェックしてみてください。
関連記事:【社労士監修】単発バイトで確定申告が必要なケースとは?判断基準や確定申告の方法、申告をしなかった場合の注意点を解説
Q.新卒社員がバイトの源泉徴収票を提出しなかったらバレる?
年末調整の際にアルバイトの源泉徴収票を提出せず、本来もらっていた分の収入を申告しないと、バレる可能性があります。
税金を納め過ぎている場合は、還付金を受け取れません。
また、納付額が不足している場合は「過少申告」として、ペナルティを科されるケースもあります。
源泉徴収票を提出しないとさまざまなデメリットがあるため、アルバイト収入が少なくてもきちんと提出しましょう。
Q.バイト先へメールで源泉徴収票の発行依頼をしても良い?
辞めたバイト先から源泉徴収票を受け取る場合、連絡しにくいケースもあるでしょう。
もし辞めたバイト先の人事部や店長のメールアドレスが分かれば、メール連絡でも問題はありません。
▼メールの例文
株式会社◯◯
◯◯様
お世話になっております。
◯月までアルバイトをしていた◯◯です。
突然のご連絡で恐れ入りますが、源泉徴収票の発行をお願いしたく、ご連絡いたしました。
お手数ですが、ご対応のほどよろしくお願いいたします。
ただし、確実に連絡したい場合や、急ぎの場合は電話連絡のほうがおすすめです。
いずれにしても連絡する場合は「名前」「いつまでアルバイト勤務をしていたか」「源泉徴収票の発行をしてほしいこと」を伝えましょう。
▼電話の例文
「お忙しいところすみません。◯月までアルバイトをしていた◯◯です。源泉徴収票の発行をお願いしたく、ご連絡いたしました。」
Q.新卒の年末調整までに源泉徴収票が間に合わない場合は?
4月から新卒社員として働き始めた場合、1月から3月のアルバイト収入の源泉徴収票が必要です。
もし、源泉徴収票が手元になく、会社の年末調整までに間に合わなければ、確定申告をすることになります。
確定申告は自分で手続きする手間がかかるものの、還付金を受け取れる可能性があります。
年末調整までに源泉徴収票が間に合わない場合でも諦めず、確定申告手続きを行ってみましょう。
Q.アルバイトの源泉徴収票は再発行できる?
アルバイトの源泉徴収票は、紛失したら再発行の依頼ができます。
再発行をすると「再発行」の印鑑が書類に押されることがありますが、法律上の効力は変わりません。
また、税務署も源泉徴収票の交付や再発行について指導を行っているため、アルバイト先は再発行の依頼に応じるでしょう。
再発行を依頼する際は、再発行が必要な理由を伝え、手元に届くまでどれくらいの期間がかかるか確認しておくと安心です。
Q.新しいバイト先に前のバイト先の源泉徴収票を出す必要はある?
源泉徴収票の提出が必要になります。
所得税の計算や年末調整のためというのが理由で、企業は税務署へ所得情報を報告するが義務となっており、税金に関する正確な情報を把握するためにも、提出することが求められます。
6. バイトでも源泉徴収票は必ず受け取ろう
源泉徴収票は、勤務によって給料を受け取る人であれば、雇用形態に関わらず受け取れます。
企業が従業員の源泉徴収票を発行するのは義務であるため、所得税が課税されない年収103万円以下の場合や、短期バイトの場合でも受け取ることが可能です。
もし源泉徴収票が手元になければ、アルバイト先に発行依頼をしましょう。
アルバイト先が発行の対応に応じない場合は、税務署に相談すると良いでしょう。
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