【社労士監修】高校生のバイトに許可証が必要?もらうためのポイントをチェック | マイナビバイトTIMES
  • ノウハウ

    【社労士監修】高校生のバイトに許可証が必要?もらうためのポイントをチェック

この記事の要約

休日や放課後、長期休暇などを利用して、アルバイトをしたいと考えている高校生は多いのではないでしょうか。好きなものを買ったり、遊びに行ったりするためにお小遣いを稼ぎたいですよね。
でも、未成年である高校生が実際に働こうとすると、学校によっては保護者や学校の許可を得る必要があることを知っていますか。この段階をちゃんと踏んでおかないと、停学などのペナルティを受けてしまうかもしれません。またバイト先に迷惑がかかる可能性もあります。

そこで今回は、高校生がバイトをする際に必要な許可証の概要や、もらうための理由を例文とともに紹介。アルバイトを考えている高校生の方は、あらかじめチェックしておきましょう。


1. 高校生のバイト許可証 概要

高校生バイト 許可証 概要

●バイト許可証とは?

バイト許可証は、学校から「アルバイトを行っても良い」と許可されたことを証明する書類です。アルバイトする本人が学校に申請して発行してもらいます。アルバイトを自由にできる高校の場合は基本的に不要ですが、アルバイトを禁止または許可制としている高校では、バイトに応募する前に必ず申請するようにしましょう。
バイト許可証の申請には保護者の承諾が必要です。高校生の中でも未成年の人は、法律上、自分だけで労働契約を結ぶことができません。アルバイトは勤務先との契約になるので保護者の同意が不可欠なのです。つまり、家族に内緒で働くことは基本的にできません。アルバイトを始めたいと思ったら、まずは保護者に許可をもらっておきましょう
勤務先によっては、バイト許可証の提出を求められることもあります。そのような場合は、アルバイトをOKとしている学校であっても発行してもらうことが必要なので、担任の先生に相談してみるといいでしょう。

●学校がバイトを禁止するのはなぜ?

そもそも学校がアルバイトを禁止するのには、どのような理由があるのでしょうか。

学業を優先してほしいから

高校生の本分は言うまでもなく学業です。アルバイトばかりしていると、疲れて授業中に居眠りをしてしまい成績が落ちるなど、学業がおろそかになる可能性が考えられます。そのため、「学業に集中してほしい」という理由でアルバイトを禁止している学校があるのです。なお、学校側は、いったんアルバイトを許可したとしても、学業優先で指導を続けることに変わりはありません。アルバイトが学業に悪影響を及ぼしていると判断されれば、許可を取り消される可能性があることを覚えておきましょう。

風紀が乱れることを防ぎたいから

高校生がアルバイトをして自由に使えるお金が増えると、行動範囲や交友関係が広がり、必要以上に浪費してしまうことがあります。特に高校生はまだまだ人生経験が少ないため、さまざまな誘惑に負けてしまったり、知らないうちに犯罪に関与してしまったりするかもしれません。また、同級生同士で影響を与え合ってしまうことも予想されます。
このように学校の風紀が乱れるのを事前に防ぐため、アルバイトを禁止している高校が多いのです。


2. 高校生のバイト許可証 未成年が働く際に必要な書類

高校生バイト 許可証 必要な書類

高校生の中でも未成年がアルバイトをするにあたって、必要となる書類は「年齢証明書」です。

●年齢証明書とは?

18歳未満の未成年を雇用する会社には、年齢を証明する書類を未成年者から提出してもらい、保管する義務があります。年齢を証明する書類は、学生証や保険証ではなく住民票記載事項証明書といった公的な書類でなくてはいけません。住民票や戸籍謄本でもかまいませんが、プライバシーの観点から、必要な事項のみの記載がある「住民票記載事項証明書」がアルバイトの応募には適しています。
住民票記載事項証明書は、自分の住民票がある市区町村の役所で発行してもらえます。マイナンバーカードがあれば、コンビニでも取得できて便利です。
アルバイトに応募する前に、忘れずに用意しておきましょう。


3. 【理由の例文4選】高校生のバイト許可証 もらうためのコツ

高校生バイト 許可証 ポイント

これまでに述べてきたように、学業優先や風紀の乱れを理由にアルバイトを禁止、または許可制としている学校では特に、単にお小遣いを稼ぎたいという目的だけで許可が下りることは少ないでしょう。バイトをするには、学校の先生や保護者の理解を得ることが何よりも大切です。
どのように伝えて理解を得たら良いのか、そのポイントを紹介します。

保護者の許可をもらう

そもそもアルバイトをする際に、保護者に反対されては元も子もありません。
保護者が反対する理由は、基本的に学校と同じで学力の低下や風紀の乱れが心配だからでしょう。心配してくれている内容に対して感情的にならず、一つひとつ冷静に説得できるかが大きなポイントです。中でも学業については、どの程度シフトに入るつもりなのか、どの時間を活用するつもりなのかを整理し、勉強できる時間が十分に確保されていることを伝えると良いでしょう。

【例文】

「週に3日程度、放課後を利用してアルバイトするので、学生生活に支障はありません。テスト週間 は休みをもらう予定です。」

「土日はそれぞれ半日だけ働きます。学業に問題はありません。」

また、選ぶ職種も重要なポイントです。公的企業のほか、コンビニ・ファストフードなど、高校生がよく働いているような職場は同意が得られやすいといえます。

【例文】

「冬休み期間だけ、郵便局で働くので、ふだんの高校生活には影響しません。」

「従業員の多いファストフード店なので、シフトの融通がききます。テスト期間中はお休みをいただこうと思っています。」

なぜバイトをしたいのかを明確に伝えるようにしましょう。自分なりに説得力を持たせられるよう、将来と絡めると良いかもしれません。

【例文】

「将来は調理師を目指しています。今のうちに、いろいろな職場を体験したいのでアルバイトさせてください。」

「私立の大学に進学したいと考えており、その学費を貯めたいです。」

バイトしたい理由を教員に明確に伝える

教員にも、基本的には保護者と同様の内容を真摯に伝えましょう。加えて経済的な理由があるなら正直に伝えてください。

【例文】

「将来、大学進学を考えていますが、現在の両親の収入では経済的に難しい状況です。そこで私がアルバイトをして、学費を確保したいと考えています。」

「現在、家計が苦しいため、私がアルバイトをして経済的に支援したいと考えています。学業はこれまで以上に励みますので、アルバイトの許可をお願いいたします。」

学業をおろそかにしない

アルバイトをしたいなら、優良な生徒であることをアピールして保護者や教員に反対しづらい雰囲気をつくっておくことも大切です。アルバイトしたいと申し出る時点の成績や生活態度により、理解を得られるかどうかが決まると言っても過言ではありません。そのために日ごろから授業はまじめに参加して、提出物は忘れずに出すなど、学業をおろそかにしないよう努めましょう。

高校生歓迎のお仕事を探す


4. 高校生のバイト許可証に関する本記事のまとめ

基本的にアルバイトを禁止している高校でも、正当な理由があればバイト許可証をもらえることは多いです。そのためには「保護者の同意を得る」「バイトをしたい明確な理由を見つける」「普段からきちんと学習に取り組む」といった事前の準備をしっかりしておくことが大切です。自分にぴったりのアルバイトを見つけて、有意義な高校生活を送ってください。


<監修者>

社会保険労務士法人協心
特定社会保険労務士 吉村 徳男(よしむら とくお)氏
https://kyoshin.group/

公開日:2022年09月07日

TOP