アルバイト履歴書をどう書けばいいのか分からない…という方も多いのではないでしょうか? 履歴書は、自分に合ったテンプレートをダウンロードして使うのが手軽でおすすめです。この記事では、無料でダウンロードできるアルバイト用の履歴書テンプレートや履歴書作成のポイントなどを紹介します。
1.アルバイト用履歴書のテンプレート6選!無料ダウンロードOK
ここでは、アルバイトの応募に使える履歴書のテンプレートを6種類ピックアップしました。自分がどの項目をどれくらい記入したいかによって、履歴書を選ぶと良いでしょう。
(1)厚生労働省の履歴書テンプレート
公的な履歴書を使いたい方は厚生労働省推奨のテンプレートがおすすめ。公正な採用選考を行う目的のもと作られており、近年の傾向からプライベート情報の開示に配慮した作りになっています。
参考元:厚生労働省履歴書様式例の作成について|厚生労働省 熊本労働局
(2)誰でも使える標準的な履歴書テンプレート
基本的な項目がバランスよく配置されている標準的な履歴書テンプレートです。バイト未経験者から経験者までどんな方にも適した内容になっているので、履歴書選びに迷ったらこのテンプレートを使えば間違いないでしょう。
(3)志望動機・自己PR欄が大きい履歴書テンプレート
志望動機や自己PR欄、趣味や特技、本人の希望スペースなどがそれぞれ独立して設けられているテンプレートです。他の履歴書よりも記載できるスペースが十分に確保されているため、自分の考えや仕事に対する意欲をアピールしたい方に向いています。
(4)学歴&職歴欄が大きい履歴書テンプレート
学歴や職歴欄の記入スペースが多いテンプレートは、これまでの自分の経歴をバイト先により詳細に伝えることができます。また、他の履歴書では学歴・職歴が書ききれない場合にも便利です。一方、志望動機や自己PRの記入欄はスペースが限られているため、面接時に口頭でも補足しましょう。
(5)免許・資格欄が充実した履歴書テンプレート
通常の免許・資格欄だけでなく、免許・資格についての特記事項を記入できるフリースペースも設けられています。そのため、自身の持っているスキルや強みをアピールしやすい履歴書です。単純に自身の免許や資格を記入するだけでなく、その活用事例などを具体的に記載すると伝わりやすいでしょう。
(6)証明写真欄がない履歴書テンプレート
「証明写真を撮る時間がない」「とにかくスピーディーに応募したい」などの理由で証明写真を貼らない場合は、はじめから証明写真欄がないテンプレートを使いましょう。また、バイト先によっては「証明写真はなしで良い」と明言し、フラットに採用できるよう心掛けているケースもあります。
2. 履歴書の種類は主に4つ!そのうちアルバイトに使えるのは3つ
履歴書には法で定められたものはないため、用途に合ったものを選ぶことができます。一般的に、その用途や内容によって4種類に分けられます。
そのうち、アルバイトの応募には「厚生労働省の履歴書様式」「一般用」「アルバイト・パート用」の3種類が適しているでしょう。「厚生労働省の履歴書様式」「一般用」は正社員の応募にも使えるほどしっかり内容が書き込めます。一方、「アルバイト・パート用」は過不足なく記入項目が設けられています。それぞれの特徴は以下のとおりです。
厚生労働省の履歴書様式
厚生労働省が掲載している履歴書は、オーソドックスな履歴書と言えるでしょう。基本的な項目はすべて網羅されていながらも、性別欄が任意の記載となり、配偶者の有無や扶養家族人数などの項目がなくなるなど、個人のプライベートに配慮された内容になっています。アルバイト用・正社員用を問わずに使えます。
一般用
一般用の履歴書は、厚生労働省の履歴書様式と書式は似ていますが、自己PR欄や本人希望記入欄のスペースが多いところが特徴です。アルバイトの応募はもちろんのこと、正社員の就職や転職などさまざまな用途で利用できます。アルバイトの面接で、自分の強みをアピールしたい方は、この一般用を使うことをおすすめします。
転職用
転職用の履歴書は学歴と職歴の項目が大部分を占めており、退職理由などの項目も含まれているため、過去の経験をしっかりと記入できます。どちらかというと正社員雇用向けの履歴書なので、アルバイト用としては不向きです。
アルバイト・パート用
アルバイト・パート用の履歴書はその名のとおり、アルバイトの応募に特化した様式です。シフト希望欄があるので、採用担当者にも分かりやすく伝えられます。また、自己PR欄などが省略されていて、記入を簡単に済ませられるものもあります。
3. 履歴書をダウンロードするとき、Excel・Word・PDFのどれを選べばいい?
アルバイトの履歴書をダウンロードする際には、ファイル形式を選択しなければなりません。その形式によって使い方も変わってきますので、それぞれ説明します。
ExcelとWordはパソコンで入力する人向け
ExcelやWord形式のテンプレートの場合、ダウンロード後、パソコンで履歴書の各項目に入力できます。テンプレートには一般的な文字サイズが設定されていますが、見やすいように自分で調整しましょう。入力後は印刷して郵送するか、PDFに出力してメールで送るなど指定の方法で提出します。
PDFはプリントして手書きする人向け
PDFの場合、ダウンロードしたテンプレートを印刷し、各項目に手書きで記入します。パソコン入力でも問題ありませんが、手書きのほうが誠意が伝わる場合も考えられるでしょう。
4. 履歴書の学歴・職歴・志望動機・自己PRを作成するときのポイント
アルバイト先に提出するために、履歴書をどのように作成すれば良いか、そのポイントについて詳しくご説明します。
学歴は「最終学歴の一つ前の学歴」から書く
まずは1行目に「学歴」を記入します。一般的に、最終学歴の一つ前の学歴の卒業から、最終学歴の卒業まで記入します。また、学校名は「高等学校」など正式名称を使いましょう。大学に関しては、学部・学科・コース名なども含めて記載します。
〈記入例:大学を卒業している場合〉
年 | 月 | 学歴・職歴 |
---|---|---|
学歴 | ||
2019 | 3 | ○○県立○○高等学校 卒業 |
2020 | 4 | ××大学××学部××学科 入学 |
2024 | 3 | ××大学××学部××学科 卒業 |
〈記入例:大学に在学中の場合〉
年 | 月 | 学歴・職歴 |
---|---|---|
学歴 | ||
2020 | 3 | ○○県立○○高等学校 卒業 |
2021 | 4 | ××大学××学部××学科 入学 |
2024 | 8 | 現在、××大学××学部××学科3学年 在学中 |
職歴はアルバイト経験がなくても書く
以前にアルバイトをしたことがある場合は、職歴欄に記載しましょう。学歴から1行空けて「職歴」と記載し、その下の行に続けて入社年月・会社名・退社年月を記載します。簡単に職種や業務内容を補足しても良いでしょう。
現在も働いている場合は「現在に至る」とします。最後の行に、右寄せで「以上」と書くのが基本的なルールです。
〈記入例:すでに前職を退社している場合〉
年 | 月 | 学歴・職歴 |
---|---|---|
職歴 | ||
2022 | 4 | 株式会社△△ 入社(アルバイト) ホールスタッフとして従事 |
2023 | 6 | 株式会社△△ 退社(アルバイト) |
以上 |
〈記入例:現在も働いている場合〉
年 | 月 | 学歴・職歴 |
---|---|---|
職歴 | ||
2022 | 4 | 株式会社△△ 入社(アルバイト) ホールスタッフとして従事 |
現在に至る | ||
以上 |
職歴がない場合は、学歴から1行空けて「職歴」と記載し、その下の行に「なし」と左寄せで書きます。最後の行に、右寄せで「以上」と書きましょう。
〈記入例:職歴がない場合〉
年 | 月 | 学歴・職歴 |
---|---|---|
職歴 | ||
なし | ||
以上 |
志望動機は具体的な内容にする
なぜその会社やお店で働きたいのか、なぜアルバイトにその仕事を選んだのかを具体的に書きましょう。「興味があるから」というような抽象的な内容では、なぜ興味を持ったのか、何に興味を持ったのかなどが採用側に伝わりません。できれば実体験を交えた説明がベストです。
〈志望動機の例文〉
家族や友人と貴社の飲食店に訪れたときに、サービスや働いている方の配慮が行き届いているところに感動し、私自身が提供する側として働きたいと思いました。
「時給が高いから」など、他の会社でも当てはまるような志望動機を書くのはあまりおすすめしません。もし、時給が高いという理由で応募する場合は、「留学するための費用を貯めたい」「資格を取りたい」など、時給が高いアルバイト先を選ぶ理由まで触れられると良いでしょう。より詳しい志望動機の例文は以下の記事で紹介しています。
▼学生におすすめ
バイト履歴書の志望動機の例文23選|採用に近づく書き方を解説
▼パートにおすすめ
パート履歴書の志望動機|17種類の例文と書き方のポイントを解説
自己PRには仕事に生かせるスキルを書く
自己PRは、これまでの経験やアルバイト先で生かすことのできるスキルや資格などを積極的に書くようにしましょう。過去の経験やスキルをアピールする際は、「自分にはこんなスキルがある」「そのスキルを生かしてこんなことができる」ということを具体的に記載します。応募する仕事に対する自分なりの思いも付け加えておきましょう。
〈自己PRの例文〉
私の長所は細かな部分まで気配りができる点です。周囲に困っている人がいる際は、すぐに手を差し伸べることができます。以前働いていた店舗では、お客さまのニーズを察知し、先回りしてサービスを提供するように意識していました。貴店でも、気配りを忘れずに細やかな接客を心掛けたいと思っています。
5. アルバイト用の履歴書を作成するときの注意点
履歴書の作成時は以下に気を付けましょう。
事実と異なる内容は書かない
当然のことですが、履歴書には事実のみを記載します。アルバイト経験がないのにあると言ったり、短期間しか働いていないのに長く働いたと記載したりすると経歴詐称となってしまいます。事実と異なる内容を書いたことが判明すれば、アルバイト先での採用が取り消しになってしまう可能性も高いので注意しましょう。
項目はすべて埋める
履歴書の項目は、基本的にすべて記載するのがルールです。空欄にしてしまうと、採用担当者も書き忘れなのか、あえて空欄にしてあるかが分からなくなってしまいます。書くことがない場合は、空欄にするのではなく、「特になし」と記載しましょう。
忘れてしまいがちなのが、履歴書の日付です。一番上の欄外に「○年○月現在」とあるので、応募先に提出する日付、メール送付や郵送の場合は送信または投函する日付を記載します。
修正箇所があれば書き直す
履歴書の文字や内容を間違えてしまった場合、手書きの場合は修正液や修正テープを使わず、一から書き直すようにしましょう。修正液や修正テープを使うと、その修正を誰がしたのか判断できないため、書類の信頼性が損なわれます。たとえ小さなミスであっても、修正液や修正テープは使わずに履歴書を完成させましょう。
手書きの場合は黒のボールペンを使用
履歴書を手書きする場合、鉛筆や色ペンなどは使用せず、黒のボールペンで書くのが基本です。採用を決める重要な書類ですので、文字のかすれや消えがないようにしっかりと記入しましょう。なお、消せるタイプのボールペンでは、文字が消えたりかすれたりすることもあるため、消えないタイプのボールペンを使用する方が望ましいでしょう。
一度作成した履歴書をコピーして使うのはNG
手書きで作成した履歴書をコピーして使い回すのは控えましょう。採用担当者から「手抜き」と見られるため、良い印象を与えません。そもそも、志望動機などは応募先に応じて書き直すのが基本です。パソコン入力で作成した履歴書は、基本情報以外の部分を応募先に合わせて書き換えて使いましょう。
6.履歴書についてよくある質問
履歴書を作成するにあたり、よくある質問とその回答を解説します。
Q.「履歴書不要」と言われた場合は、履歴書を作成しなくてもいい?
アルバイト先から「履歴書の提出は不要」と言われた場合は履歴書を提出しなくても良いです。ただし、こちらで用意した履歴書の提出がない代わりに、応募先が用意した書類に履歴書と同じような項目を記入することもあります。また、面接では志望動機や自己PRの回答を求められることが多いため、そういった場合にしっかり備えておくことをおすすめします。
Q.アルバイト用の履歴書は、A4サイズ1枚でもいい?
簡易的な履歴書の場合、A4サイズ1枚で完結するものもあります。記入項目は少なくなりますが、アルバイト先から指定がなければ、そのテンプレートを使っても問題ありません。ただし、ほかにも応募者が多そうな場合は自己アピールをしっかりとして、採用側に印象を残す必要があるため、A4サイズ2枚、またはA3サイズ見開きの履歴書を使うことをおすすめします。
Q.履歴書は折って提出してもいい?
履歴書のサイズや形状にもよりますが、A3サイズやB4サイズであれば、半分に折って提出しましょう。B5などの小さいサイズであれば無理に折る必要はありません。
なお、見開きタイプの履歴書などは、折り目どおりに折った状態で提出すれば問題ないです。「角形4号」か「角形2号」の封筒であれば、A4サイズを収納できます。
Q.履歴書を手渡しするときの方法は?
面接時など手渡しで履歴書を提出する場合、履歴書に汚れがつかないように封筒に入れるか、A4のクリアファイルに入れて持参することをおすすめします。渡すときは両手で持ち、相手から文字が読める向きにして差し出しましょう。「よろしくお願いいたします」などと一言添えると丁寧です。履歴書を封筒に入れ手渡しする際は、次の記事もあわせて確認しておきましょう。
バイト履歴書の封筒の書き方|手渡し時・郵送時それぞれのルールを徹底解説
Q.厚生労働省規格の履歴書は、性別欄を記入しなくてもいい?
履歴書の項目は基本的にすべて埋めると述べましたが、性別欄については、「記入は任意で良い」という旨の注釈が履歴書に書いてある場合、未記入で問題ありません。
7.まとめ
一口に履歴書といっても、いくつもの種類があるので、目的や書きたい内容に合わせて適切なものを選ぶことが大切です。テンプレートは無料で何回でもダウンロードできるので、失敗しても書き直すことができます。今回の記事を参考に履歴書を作成してみてくださいね。