パートとして働く場合には履歴書が必要ですが、書き方が分からず困っている人も多いのではないでしょうか?なかにはパートに応募するのが久しぶりで、履歴書の書き方を忘れてしまった方もいるかもしれません。本記事ではパート履歴書の書き方を記入例と共に紹介します。パートならではの書き方のコツも解説しているのでぜひ参考にしてください。
1.パート履歴書の書き方|基本ルール
履歴書はパート応募時に提出し、働きたい意思や自己PRをする重要なツールです。以下3つの基本ルールを守り、履歴書の時点で評価が下がらないようにしましょう。
- 黒のボールペンで書く
- 空欄を作らない
- 年号は和暦か西暦で統一する
履歴書は黒のボールペンで記入するのがマナーです。文字を消せるボールペンやシャーペンは使わず、誤字脱字に気を付けて丁寧に記入します。空欄があると記入漏れだと誤解されてしまうため、各項目をしっかり埋めましょう。記入することがない項目には「該当なし」と記入すれば問題ありません。 また、履歴書には生年月日をはじめ、学歴や職歴の項目で年号を記入します。「昭和・平成」といった和暦か「1990年」西暦のどちらかに統一して分かりやすくしましょう。
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2.パート履歴書の書き方|基本情報欄
基本情報欄には、氏名や住所などの個人の基本情報を記入します。それぞれの項目の書き方をまとめると、下表のとおりです。
項目 | 書き方 |
---|---|
①日付 | 応募先の企業に提出する日付を記入 |
②氏名 | 正式な漢字で記入。ふりがなの欄は「ふりがな」であれば平仮名で「フリガナ」であればカタカナで記入 |
③押印 | 押印欄があれば認印を使用。かすれたり斜めになったりしないよう注意 |
④生年月日 | 和暦か西暦を統一して記入 |
⑤住所 | 都道府県から記入し、ふりがなは市町村まで記入。アパートやマンション名は省略しない |
⑥電話番号 メールアドレス |
メールアドレスは、どのアルファベットか判別できるよう、分かりやすく丁寧に記入 |
⑦写真 | 表情は明るく、服装はワイシャツなどきちんとした印象の服を着た状態で撮影する。サイズは履歴書用紙の規格に沿ったものを用意 |
3.パート履歴書の書き方|学歴
学歴は、応募者のこれまでの経歴を確認するための項目です。ルールに沿って記入しましょう。
▼記入例
年 | 月 | 学歴・職歴 |
---|---|---|
学歴 | ||
1993 | 3 | ○○県立△△高等学校 卒業 |
1993 | 4 | □□大学××学部××学科 入学 |
1997 | 3 | □□大学××学部××学科 卒業 |
1行目の中央に「学歴」と記入し「最終学歴の一つ前の学歴」の卒業から記入するのが一般的です。入学・卒業は一行ずつ書き、最終学歴の卒業まで記入します。 また、高校は「高等学校」とし、専門科であれば「高等学校〇〇科」まで書くと良いでしょう。大学については、学部・学科・コース名などは省略せず、最後まで正式名称で書きます。
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4.パート履歴書の書き方|職歴
職歴も学歴と同様に、応募者の経歴を確認するための項目です。下表のように学歴の後に1行空け、中央に「職歴」と記入して次の行から書きましょう。
▼記入例
1997 | 3 | □□大学××学部××学科 卒業 |
職歴 | ||
1997 | 4 | 株式会社○○ 入社 |
2003 | 7 | 一身上の都合で退職 |
2007 | 12 | ○○スーパー パート勤務 |
2010 | 5 | ○○スーパー 退職 |
以上 |
学歴の「入学・卒業」と同じように「入社年月・退職年月」を一行ずつ記入します。もし、職歴がない場合は空欄にするのではなく、中央に「なし」と記入してください。最終職歴まで書けたら、次の行の右端に「以上」と入れて締めくくりましょう。
パートの職歴は全部書かない?
パートの職歴は、応募先の雇用形態や応募者の経験によって、どこまで記入するかが変わります。正社員に応募する場合であれば、パートの職歴は基本的には不要です。ただし、正社員経験がなく、パート経験しかない場合に正社員に応募する際は、書くと良いでしょう。
一方、パートに応募する場合はパートの職歴を書きます。応募先と異なる職種だとしても、記入しておくことで「アルバイト・パートの経験がある」として評価されるためです。応募先と同じ職種であれば、より即戦力としてアピールできるでしょう。
パートの職歴が多い場合の履歴書の書き方は?
職歴が多くて履歴書に書ききれない場合は、以下3つのポイントを押さえて書くようにしましょう。
- 情報をまとめる
- 情報を省略する
- 職務経歴書を用意して記入する
▼記入例
職歴 | ||
---|---|---|
1997 | 4 | 株式会社○○ 入社(2003年7月退社) |
2007 | 12 | ○○スーパー パートとして入社(2010年5月退社) |
2010 | 9 | ○○派遣会社より、派遣スタッフとして計3社に勤務(2018年9月退社) |
詳細は職務経歴書に記入します。 | ||
以上 |
一般的には、入社・退社は一行ずつ記入しますが、同じ行の中で退社時期をカッコ書きする方法があります。また、同じ派遣会社で勤務した場合などは、一行にまとめて詳細を省略しても良いでしょう。もし応募先の職種に関わりがあるなど、アピール材料にしたいのであれば、職務経歴書を用意して別紙に記入するのもおすすめです。
5.パート履歴書の書き方|志望動機
志望動機は「なぜうちで働きたいのか?」という応募先の担当者が知りたい情報を記入する項目です。その企業で働きたい理由や意思をここできちんとアピールする必要があります。
▼記入例
志望動機 |
---|
子どもが小学生になって余裕ができたため、パートを始めようと思いました。子育てを始める前は接客業を行っていたため、貴社であれば経験とスキルが生かせると思い、志望しました。また、自宅から貴社までは徒歩圏内であるため、通いやすくて長く働きやすいと感じています。 |
応募先の職種に合わせて、過去の経験やスキルを記入すればアピール材料になります。また、自宅からの通いやすさを伝え、長く働きやすいことも伝えられるとなお良いでしょう。
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【3分で分かる】40代パート向けの志望動機の書き方|職種別に解説
6.パート履歴書の書き方|自己PR
履歴書の自己PRは、自身のスキルや経験をどのように応募先の仕事で生かせるかを伝える項目です。
▼記入例
自己PR |
---|
正社員時代はアパレル販売員として8年間勤めました。事務職は初めてですが、商品の在庫管理などでExcel等のMicrosoft 365ツールを利用していたため、基本的な業務は対応できるかと思います。早く仕事を覚えて、即戦力になりたいと考えています。 |
過去の仕事経験や、日ごろから行っている家事・子どもの学校行事などから、仕事に直接生かせることを探し出すと良いでしょう。例えば、応募先がスーパーのレジ打ちであれば、過去の接客経験がアピールできます。飲食店のキッチン担当であれば、毎日料理していることがアピール材料になることもあります。 また、志望動機と自己PRは一貫性のある内容にしましょう。その仕事を選んだ理由と自分のアピールポイントが一貫していると、採用担当者も納得しやすいためです。
7.パート履歴書の書き方|趣味・特技
趣味・特技欄は、応募先が応募者の人柄や働き方に合っているかどうかを判断するために必要な項目です。面接時の緊張をほぐすきっかけになったり、自己PRを補強できたりする役割もあります。
▼記入例
趣味・特技 |
---|
料理が趣味で、特にパン作りが好きです。SNSでレシピを検索して毎回新しいパンを作って食べたり、時間に余裕があるときはお菓子作りにも挑戦したりしています。 |
人柄が伝わる趣味や、可能であれば志望職種に関連するものを記入するとなお良いでしょう。「これといった趣味や特技がない」「何を書いたらいいか分からない」という人は、以下の記事を参考にしてみてください。
バイト履歴書の「趣味・特技欄」みんなはどんなことを書いているの?
8.パート履歴書の書き方|本人希望欄
本人希望欄は、やむを得ない事情などで最低限お願いしたい希望を書く項目です。
▼記入例
本人希望記入欄 |
---|
週3日から4日の勤務を希望します。 火曜日と金曜日は子どもの習い事の送迎があるため、17時までの勤務を希望します。 |
シフト・勤務時間・扶養範囲内など、事前に伝えておきたい希望を記入しましょう。希望の理由も一緒に書くと採用側が理解しやすく、好印象になります。特に希望がない場合は空欄にせず「貴社の規定に従います」と記入してください。
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9.【50代・60代向け】パート履歴書の書き方のコツ
パート履歴書の書き方のコツを紹介します。 50代や60代の方がパートに応募する場合、注意すべきポイントがあります。履歴書を書き始める前にコツを把握しておきましょう。
応募先の職種に合わせた内容で書く
履歴書には応募先に自分を採用するメリットをはっきり伝えることが大切です。50代以上の主婦(夫)であれば、これまでのパート経験や日ごろの生活から得た知識を生かせるでしょう。これまでの経歴をすべて載せるのではなく、職種に合わせた内容をピックアップし、最適なアピールポイントを伝えると評価につながります。
経歴やスキルを正確に把握しておく
履歴書は学歴や職歴、スキルなどを正しく正確に記入するものです。これまでの経歴を書く際は、頭の中の記憶だけを頼りに誤った情報を記入しないように注意してください。事前に自分の情報を整理し、正確に書くことが求められます。
10.パート履歴書の書き方に関するよくある質問
最後に、パート履歴書の書き方に関するよくある質問を3つ紹介します。
パート用履歴書に記入するのは失礼?
パートの応募であれば、パート用履歴書でも失礼にはなりません。パート用履歴書は学歴・職歴の記入欄が少なく、勤務曜日・シフト希望の記入欄などがある形式の履歴書です。職歴の少なさが気になる場合は、パート用履歴書を検討すると良いでしょう。
フルタイムパートの経験がある場合は職歴にどう書く?
1日8時間以上のパートは、フルタイム勤務のパートになります。フルタイムパートの経験がある場合はアピール材料になるので、積極的に職歴欄へ記入しましょう。また、採用担当者は長く働いてくれる人材を求めているため、3カ月以上の長期で行っていれば長期的に働ける人材として更に評価してもらえる可能性があるでしょう。
パート履歴書を郵送する場合の封筒の書き方は?
採用担当者が面接の前に履歴書を確認する場合では、履歴書を郵送する必要があります。郵送する場合の封筒の書き方は以下のとおりです。
<表面>
- ①送付先の郵便番号と住所を記入
- ②会社名は封筒の中心よりやや右寄りに記入
- ③左下に赤ボールペンで「履歴書在中」と記入
<裏面>
- ④自分の郵便番号と住所を左下に記入
- ⑤「〆」マークを書く
黒のサインペンを使い、送付先や会社名は略称を使わず正式名称で書きます。表面には左下に「履歴書在中」と記入しておくと丁寧な印象になるでしょう。裏面に記入する自分の住所はやや小さめに記入するのがポイントです。
11.パート履歴書の書き方を身につけて経験をアピールしよう
本記事ではパートの応募先で使える履歴書の書き方を紹介しました。どの項目も一貫して正しく丁寧に書くことが重要です。そのうえで、志望動機や自己PRは応募先に合わせた内容で書くようにしましょう。50代や60代の主婦(夫)の場合、豊富な経験と知識が武器になります。自分の情報をきちんと棚卸しして、アピールしてみてください。バイト探しは、豊富な求人情報と使いやすい検索機能のあるマイナビバイトがおすすめです。主婦(夫)にぴったりなパートの求人情報も多数掲載しているので、ぜひ希望条件に合う求人を探してみてください。